ストーリの完成度は高いですが…
ストーリーの完成度、伏線の回収の見事さでいえば、次回作であるG線よりもはるかに上です。
では、なぜG線よりも低得点なのかといえば、キャラクターがとっつぁん以外最後まで好きになれなかったことが最大の理由です。
特に、最後の方では露骨に社会や体制の批判がなされるのですが、(感銘を受けた人には申し訳ないのですが)少なくとも自分にとっては責任転嫁や言い訳にしか聞こえず、不快感が強く残りました。なんというか、社会が悪いと言うばかりの現実の人間とダブって見えてしまったんですよね。
ただ、そこを除けば良くできた作品ではありました。特に主人公が今まで誰に語りかけていたのかが明らかにされるシーンでは鳥肌が立つほどに驚かされましたし。
だからこそ、自分の肌に合わなかったことがとても残念ではあります。