小奇麗にまとまった作品
ランクエのシステムを流用しているだけに、システム面に問題はない。
ストーリーも王道RPG+アリス色といった印象。
欠点らしい欠点はないのだが、反面加点材料も少ないというか物足りない。
一番物足りない点は「プレイヤーに工夫の余地がない」ことだ。
パーティメンバーが固定であること
スキルの習得が選択制ではないこと
この2点により、「この時点でプレイヤーができることはこれだけ」が
ほぼ固定であるため、誰がやっても・2周目のプレイであってもほとんど同じプレイになるだろう。
この点はランクエに大きく劣る。
スキル回数制からBPに変更になった点は評価。
個人的には回数制のほうが好きだったが、万人受けはしないだろう。
あと、この手のバトルがある作品全般に言えることだが
主人公のパーティメンバーになるヒロインとメンバー外のヒロインに差がつきすぎる。
パーティの4人以外の6人の嫁の影が薄いというか・・・
特に嫁になって以降、ストーリーにほぼ絡むことのないティオの薄さは異常。
やっぱり全員パーティに参加可能な方がよかったのでは・・・。
総合的なデキはランクエ(無印)よりはちょっと上(無印は制作を途中でやめた感が酷すぎた)
マグナムよりはだいぶ下といったところか。
名作・傑作にはなれないが良作・秀作といった作品だった。
非常に細かいことだが
ランクエ→イブニクルで最も評価できた点は「毒」の効果だった。
ランクエの毒は「永続」「ダメージ上限あり」
イブニクルの毒は「1ターンのみ(ボスの場合」「ダメージ上限なし」
これによりランクエの毒は「ダメージ上限があって後半ほど役に立たない」「1度毒にすると毒能力に意味が無い」
イブニクルの毒は「強力なボスほど効果的」「毎ターン毒を狙う意味がある」
と非常に役に立つ上、毎ターン楽しめる効果になっていた。
こういう上手いゲームバランスの取り方を今後もしてほしい。