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folcsさんのふぁみりあ -Fami:Liar?-の長文感想

ユーザー
folcs
ゲーム
ふぁみりあ -Fami:Liar?-
ブランド
夢見奏
得点
42
参照数
58

一言コメント

雑記

**ネタバレ注意**
ゲームをクリアした人むけのレビューです。

長文感想

シナリオ 19/50
キャラクター 11/20
グラフィック 5/10
音楽 4/10
システム 2/5
個人的補正 1/5
合計42

#登場人物
◎早川 彩人:主人公。
・就活中の学生。夏海の働いている喫茶店でバイトをしている。
・父親は生前売れない画家だったが、死後、評価された。彩人は父親のことを身勝手な奴と思っている。しかし、母親亡き後、自分を育ててくれたのは父親であり、複雑な心境を抱いている。

 苦労性がある男。気持ちは判るがかなり頼りない描写が多い。姉妹も大概だが、自重すべき社会人がほいほい誘われるのは如何なものかと。

◎鷺乃宮 まひる:彩人の父親の隠し子で姉の方。中学3年。
・甘え上手で自由奔放。
■ゆうな共々、両親がどちらも居なくなったため、彩人を訪ねることにした。

 ちゃんとお姉ちゃんしてる。二人で足りないところを補っている。

◎鷺乃宮 ゆうな:彩人の父親の隠し子で妹の方。中学2年。
・引っ込み思案で大人しい性格。
・性格が反対の姉にコンプレックスを抱いている。
・むっつりすけべ。

 姉より印象は薄いが芯はしっかりしている。

◎湯浅 夏海:彩人のバイト先の同僚で幼なじみ。
・喫茶店を経営している店長の娘で看板娘。
・心配性だが面倒見が良い。

 こういうキャラ居ないと話が進まないというのを判らせてくれる。

◎円 丸子:鷺乃宮家の顧問弁護士。
・現在は鷺乃宮姉妹の未成年後見人。
 →姉妹の祖父の代から顧問弁護士を務めていたため、姉妹の後見人を任された。
・鷺乃宮姉妹の家庭教師であった。
■かなりのドジで方向音痴。
■『円総合法律事務所』の所長。

 初登場らへんとその後で印象が違う・・・。

#その他の登場人物
◎早川 清一:彩人、まひる、ゆうなの父親。画家で副業で絵画講師をしていた。子供達には深い愛情があった。
       交通事故で死去した。

◎夏海の父親:喫茶店を経営している。彩人とも小さい頃から親しい。かなりの自由人で、店も夏海に任せることもある。

◎商工会長:彩人に商店街のリニューアルデザインの仕事を依頼した。

◎町内会長:女房が晩ご飯を手抜きするため、夏海らの喫茶店に良く来る(実際はまひるを見るため)。

◎鷺乃宮 昌友:姉妹の叔父で春明の弟。まひる曰く、自分たちより遺産の方が大事らしい。

◎鷺乃宮 春明:まひるとゆうなの実の父親で鷺乃宮家の家長。故人。芸術に造詣があったため、清一の絵も所有したこともあったため、その縁で姉妹の講師も頼んでいた。

◎鷺乃宮 楓:まひるとゆうなの実の母親。故人。

◎徳永:昌友の部下。

◎北島:まひるのクラス担任。

#★用語
◎SIC(鷺乃宮インダストリアルカンパニー):工業系の一部上場企業で系列会社も有する大手企業。

#総評
 赤の他人の押し掛けから、本当の家族のようになっていくストーリーは見応えがあった。背景設定は後に明かされる大企業っていうところを考えると突っ込みどころはあるが。終盤は特に回想から入る、家族とはという捉え方が三者三様描かれて真意に気づいていく描写は特に良かった。清一、まひる、ゆうなの言葉はそれぞれ身に染みる。そういった要素が彩人とまひる、ゆうなの姉妹と対極な所も味を引き立たせているようだった。
 夏海と丸子も特に終盤は見せ場があって良かった。夏海は想像通り、頼りになる。丸子は出番少ないながらも柔軟に変化をしていくところは良い人だと思えた。最初のポンコツ具合の印象が良くなかったから尚更。
 正直エロは蛇足だが気持ちを通じ合う描写としては・・・最後らへんのシーンは良かったのかな?でも中学生ここまでするってなると・・・。
 エンディングはお好みで・・・だが、ゆうな√エピローグでの昌友の動向が気になる・・・。