素材は良いもののすべてにおいて荒削り
【シナリオ】
悪くない、最後の最後までどういうことなのかを拾っていく
過程は短いながらも楽しませてもらった。
レイナの言動も一見シナリオに踊らされているようにも見えるが、
主人公と恋人になりたい、3人一緒にいたいという、二つの願望の中で
決めかねて彷徨っている若者という解釈で進めるとそうでもないかな、と感じた。
ただ、後の伏線のために曖昧な表現を用いる箇所が全体的に読みづらい。
それに限らず、全体的な文章の表現がまだ甘い印象。表現方法を変えれば
評価はもっと上がるのでは……?やっていることは悪くない。
【キャラ】
3人のキャラがある意味ぶれずにそれぞれの魅力が出ていた。
個人的にはやはりめぐりが好み。一応メインですし。
【絵全般】
ぶっちゃけこのゲームを予約購入したのはフツウノファンタジー以来
一葉モカさんの原画作品をプレイしていなかったからという点があったのだが、
そう言う意味では非常に残念なことになっていた。
立ち絵はあの荒さがいいのだが、Hシーン……マッチ棒と呼ばれているのも
目にしたがそこは好みもあるだろう。だが、せめて明らかにおかしいところに
ち○こを生やすのは勘弁して欲しいところである。
【BGM、システム】
ゲームを起動すると、当たり前だが、ゲームをスタートする前に
タイトル画面が表示され、BGMが流れる。
そこですぐにBGM間違ってね?と思うレベルの選曲ミス。
少なくともタイトルとパケからは想像できない完全な不意打ちのBGMだった。
システムは凝ったことをしているわけでもないにも関わらず
立ち絵や場面の切り替わりの際に画質が悪くなり、少しすると戻る現象が
何度も見受けられた。なぜこの程度のシステムであそこまで重くなるのか。
もう少し何とかして欲しいものである。
【総評】
良作になり損ねた凡作。素材は悪くない。
シナリオもBGMもシステムも粗さが気になったので、そのあたりを
改善してもらいたいところである。