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fengerさんのアンレス・テルミナリアの長文感想

ユーザー
fenger
ゲーム
アンレス・テルミナリア
ブランド
Whirlpool
得点
78
参照数
355

一言コメント

個別もトゥルーも前作を越えず。ただキャラはかわいいし、読後感も悪くない。

**ネタバレ注意**
ゲームをクリアした人むけのレビューです。

長文感想

【シナリオ】

感想は各√終了直後に書いています

・共通√
ざっくりとした世界観の説明とかキャラの簡単な掘り下げとか
天令215年という暦や黒いもやなど、いろんな謎が盛りだくさん
こういうのを楽しむ作品というわけではないことは分かっているが、考えるのは結構楽しい
すべて明かされることを願っている

・ルチア√
キャラがガキ過ぎて好きになれない。こいつ好きないのロリコンぐらいだろ
いやまあ途中でなんでこんな子供っぽいかの説明はあったけどね。それはそれとしてガキ過ぎて好きになれない

話自体はそれなりに良い。特にルチアの父親が登場するシーンの盛り上がりはかなり良かった
恋愛シーンもきっとキャラが好きなら楽しめたと思う。これからの√の期待値が上がった。
エピローグに関しても良し。少しは救いのある感じがいい。

約束の言葉はよくありそうな言葉だった。まあわかるわけないしなんでも良いけど
主人公周りの話だと、イノリが体を乗っ取れることがわかる。こいつはいったい何者なのか
両親のことも覚えてないし、ワンチャン夢の中のイノリが本物で主人公はニセモノ……?とか考えてた。
神様が主人公のことを息子と言ってるのも上の説を考える理由ではある。
なんか前作と関わりある気がしてこなくもない。さすがにないと信じたいけど。

・シャロ√
ルチアがクソガキならこっちはメスガキって感じ。エッチの時は立場が逆転するの想像通り過ぎて笑った。

話の内容は、シャロのことよりも主人公周りの話をメインにしてた。そこにシャロが学園に来た理由が追加されてる感じ。
恋愛パートは結構良し。最近付き合ったらデレデレになるキャラ多いから久々にツンデレ見た気がする。結局最後はデレデレになってたけど。
シャロの葛藤らへんから終盤にかけての盛り上がりは良い。
自己犠牲的な話はそんなに好きじゃないけど、まあ死ぬしか選択肢なかったから自殺選んだわけだし良しとしよう。
イノリがきてからはよくわからなくなったけどね。まあトゥルーで全部わかるだろうと信じてる
主人公の自殺止めようとするシャロ好き。能力使って幼児化した時といい声優いい演技してるね

ルチア√よりも物語全体の本筋の話をしている気がする。主人公周りの謎が深まった
イノリと祈どっちが後から作られたのかはよくわからん。どっちかっていうとイノリな気がする
今回は学園長が空気だった気もする。ただ世界の終わりを何度も見たことあるっていうセリフから前作がちらついた。
関わりあっても個人的には別に問題ないけど

ひとまずこれで折り返し

・りな√
めちゃくちゃ猫。声優の演技がすごい。セリフの一割ぐらいにゃーにゃー言ってた気がしなくもない

前二つのルートに比べてよくわからない度が強かった。
結局祈のギフトが原因で莉里奈とまろがくっついてりなになったってことなんだろうけど、肝心の祈のギフトがさっぱりなのでわからん。
最後何が起きてるのか全く分からないし、なんだかリトバスを思い出してしまったよ。

中盤まで基本的にただのイチャラブで、終盤は何が起きてるのかよくわからないという、なんだか肩透かしを食らった感じ。
これ一番最初にやるべきだったかなあ

というかこのルート、イノリさんの出番最初と最後だけだったな。いつも結構出てくるのに。
学園長もちょっとしか出てこないし、重要度低いのかな

さーあと一人。終わりが見えてきた。

・恋√
なんか特別どこが可愛いってのがあるわけじゃないけど普通にかわいい。

案の定トゥルーはあったね。うん、知ってた。
恋愛描写は他三人より付き合うまでの描写がよかった。流星群のシーンとか最高
付き合ってからは基本的にイチャラブしてるだけ。まあキャラゲーだしね。ただちょくちょく重要そうなシーン流れる。
途中から不穏な描写が増えていき、終盤では恋が失踪しようとする。
こういう迷惑かけるから自分が消える、とかそういうの好きじゃなかったはずなんだけど、なぜか普通に見れた。やっぱ書き方かな。
そんなもろもろでトゥルーへの期待度が跳ね上がった。

それとイノリさんは今回もほとんどでなかった。多分トゥルーでは出番いっぱいあるんだろうけど。

あとちょっとで終わり。一か月以上かかったな

・トゥルー
前作とのつながりガチガチにあるじゃねーか
しかも渡り鳥じゃなくて揺り籠の方のキャラ。やってなかったら学園長のラストシーンわけわからなくなるぞ。
というかノアさんはいまだに神になれてないのか。

序盤の全員の葛藤とか、黒屋との友情の話は結構よかった。
その後ちょっとしたイチャラブを挟んでクライマックスに入るが、正直バトルシーンは微妙だった。
あのマシンガンみたいなの持ってきてた人たちは一体何だったんだか。

黒屋君は黒屋君でおっそろしいことやるし。親友救うために親友の恋人殺すとかもはや狂気だよ。

祈のギフトに関する答え合わせはよかった。黒いモヤとか、りな√での謎が色々すっきりした。

ただここからはpiecesで見たような展開になる。
消えたヒロインを探したり、最終的に現代の世界観になってヒロインと再開したり。
piecesより個別が微妙でトゥルーが似たような展開だったらそりゃ評価下がるよ。

元の世界で再開を約束するところとか、再開するところとか結構まんまじゃん。

まあ予想外にもギフトそのものに関する説明がされたり、イノリさんがめちゃくちゃかっこよかったりしたけど。
そもそもの元凶だった神の行動理念がよくわからんし。もうちょいなんとかならなかったのか。

このゲームの一番の盛り上がりポイント、イノリさんのラスト説。

・総評
個別√の三人は、シャロ以外ちょっと微妙だった。ルチアはキャラが好きになれないし、りなはよくわからないし。
最終的には謎は全部明かされるはいえ、りな√終わった直後の読後感微妙だったぞ。
つーかシャロ√のその後やばくね?一歩間違えたら主人公消えるじゃん。
トゥルーも集大成といった感じがしてかなり盛り上がるが、スケールがめちゃくちゃでかくなった結果、粗が目立つようになった感じ。
ただ話単体としてみると決して悪くないので、次回作には期待できる。
もうこのままノアさん出し続けちまえ。