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feeさんの魔法戦士スイートナイツ ~ヒロイン凌辱指令~の長文感想

ユーザー
fee
ゲーム
魔法戦士スイートナイツ ~ヒロイン凌辱指令~
ブランド
Triangle
得点
80
参照数
2136

一言コメント

「魔法少女」&「触手」&「イヤなのに、イカされちゃう! はずかしい……」。このキーワードにピンときたら、詳細は長文で(バレなし。というか、そもそもネタバレを気にするようなゲームかしら?)

長文感想

まず、ゲームのストーリーから。
学園に通う美少女は、実は正義の魔法戦士!
主人公は悪の組織の棟梁メッツァーとなって、正義の戦士たちに快楽を植えつけ、屈服させていく。


3行で終わっちゃいました。
次にではなぜこのゲームが素晴らしいのかを挙げていきたいと思います。


【1、ヒロインが容易に屈服しない】


身体は許しても、心までは許さない。
けれど、日々犯され、調教されていくうちに身体は淫らになっていく。これは趣味嗜好なのですが、僕は「堕ちてしまった」ヒロインを犯してもあまり楽しくないんです。
どんなに身体が気持ちよくなったって、抵抗の意思だけは残している。「嫌なのに、イカされちゃう!」これですよ。


【2、ヒロインが可愛い】


メインは優しく可愛い学園のアイドル(凛々子)と、とってもいい娘な下級生(香那葉)の2人。
それと、20代中盤くらいと思われる女教師(愛梨)。
メイン2人はやや古風な、「守ってあげたくなる・苛めたくなる」タイプ(Mタイプ)の女の子たち。
最近は男を振り回したり、我の強いヒロイン(Sタイプ)が人気があるようですが、僕はMタイプの方が好みなんです。
嗜虐心をそそられます。
嫌みがなく、「めちゃくちゃ萌えた!」と感じる人は少ないかもしれませんが、「ハズレキャラ」になりにくい、3人それぞれが魅力を持ったラインナップでした。


せっかく抜きゲするというのに、「こいつは興味ないから使えね」「この娘いらね」なんて寂しいじゃないですか。
仲間はずれにしないで、みんなで仲良く抜きましょうよ。
僕は3人全員で抜けました。これは僕にとって大きなセールスポイントです!(複数ヒロインの抜きゲで、主要キャラ全員で抜けたのはこれと、「超昴閃忍ハルカ」だけっす)


その中でも凛々子ちゃんはマジかわいいですね。
香那葉ちゃんの方は、キャラとしては中の上くらいだったんですが、乳首が弱いという設定が良かった。
いや、単に僕がおっぱい責め大好きってだけなんですけど、ヒロインごとに性感が違ったりするのも、地味に嬉しいですね!
愛梨さんは、実は結構危惧していたんですけど、やってみたら全然。セクシーさと可愛らしさを併せ持つ、良い先生でした。


【3、責めが快楽を与えることに偏っており、グロ系・暴力系がない】


僕は、『無理やり系』のHの方が好きなんです。確かに、愛の感じられる萌えゲーのHも嫌いじゃないですよ?
でも、そればっかりじゃ刺激不足。
嫌がる女の子をいじめて、その肉体を快楽で染め上げていきたい。
僕は普段シナリオゲー・萌えゲーの方が主体なのですが、もう少しあちらにもいじめ要素(ドギツくないレベルで)があってもいいのになぁとたまに思います。


「じゃあfeeは、鬼畜抜きゲーをやればいいじゃないか! レイプ系とかいくらでもあるだろ!」と、そう仰りたくなる方もいるかもしれません。
ですが、そういうゲームって徐々にプレイがエスカレートしていって、痛ぶる方向に話が進んでしまったり、ヒロインの頭がおかしくなってしまったり、
アヘ顔(僕マジで嫌いなんです)になっちゃったりするじゃないですか。


違うんです! 何もわかっちゃいません!
痛みを植え付けたいのではなく、あくまでも感じさせたいだけなんです!
頭がおかしな子にアヘアヘするのではなく、せいぜい快楽に流されそうになるくらいで、ちゃんと頭の働く娘を犯したいんです!
そして、女の子には下品にではなく、かわいらしくイってほしいんですよ!!


そんな僕の夢を叶えてくれたのが、このソフト。触手が出てくるにも関わらず、なかなかどうして、ヒロインを感じさせることに特化したその陵辱。
ヒロインも(最後には堕ちるんですが)、15~20回くらいの調教を経てようやく堕ちるので、僕は満足。
これだけの回数犯していれば、屈服しても不思議じゃない……ような気がしなくもないですしね。
調教レベルも1~5(くらい)まであって、段階的に少しずついやらしくなっていく描写も、かわいらしく描けてます。


ヒロインがイクことを主眼において作られたこのゲーム。大・満・足です。


【4、バトルゲームがある】


これは、人によってはむしろ『ネガティブ』要素かもしれません。てっとり早くエロシーンが見たいという層には。
でも、僕には大当たりです。


個人的に、抜きゲーには何かしらのゲーム性が欲しいというのが僕の持論です。
そうすることによって、そのヒロインを攻略していくのです。
それは、今回のようにバトルであってもいいし、「へんしーん!~パンツになってクンクンペロペロ」のように、どれに変身するかを選べてもいいのですが、
要するに、ゲームをしながら次のエロシーンに思いを馳せる。
そして、失敗すればエッチができないという適度な緊張感があってこそ、次のエロシーンに向けて期待は高まるわけです。


さて、これをお読みになった方は「えっ、失敗すればエッチができない?」と思ったかもしれません。
ご安心ください。このゲームの難易度は、超簡単なので、失敗は(最初に1回くらいするかもしれませんが)しません。
逆に言うと、(そんな人はいないでしょうが)ゲーム性を重視して楽しみたい方には、「クソゲー」です。あくまでも、ヒロインを捕まえて陵辱する前座としてお楽しみください。


さて、ここまで絶賛してきたこのゲームですが、ではどうして72点なのか? 80点や85点じゃないのか?
その理由をここから書いていきます。


【1、テキストに使い回しがある】


最大の減点要素はこれですね(-10点くらい)。あ、これ前にも見た文章だわ、と感じてしまったらとたんに萎えてしまいます。
似たようなやりとりで全然いいので、せめて新規に書いてください。それが無理ならせめて、気づかれないようにコピペしてねッ!
僕は、香那葉ちゃんが愛液を漏らす時は必ず2回セットで、しかも2回目は必ず1回目の方が分量が多いというこの事態に、大笑いしてしまいました。
レズシーンで攻めキャラを変えても、攻め方が同じだったりするのも地味にマイナス。


途中から、「ここは新規テキストだろうか」「ここは使い回しくさいな」などと思いながらプレイするようになってしまい、急速に冷めていった経緯があります。


回想への登録シーン数は70を超えます。中には上位互換のプレイ(調教LV1での上魔回復、調教LV2での上魔回復のような)もあり、そういうプレイは途中まである程度使い回しでも仕方ありません。
ですが、何の関係もなさそうな全然別種のHシーンでの使い回しは、何度も言いますが勘弁願いたい。



【2、抜きゲとして必要十分だが、(Hシーン以外の部分を)読ませるほどのものではない】


まぁ、抜きゲにはあることですので問題はないです。問題はないですが、全部読みたいと思えるテキストであればなお良いです。
ちなみに、「何でヒロインは主人公の正体に気づかないんだよww」とか、「何でヒロインを捕まえたのに、いちいち逃がすんだよww」のようなツッコミをするのはヤボです。
そこは流しましょう。


【3、2002年発売なので仕方ないが、古い】


システムにやや使いにくさを感じますね。僕だけかもしれませんが、データをロードすると、音声が消えることもあります(ゲームを再起動すれば直ります)。
致命的なものではありませんが。


【4、差分が少ない】


絵自体も、やや古めの絵なので好みは分かれそうですが、僕は結構好きなので全然問題ではありません。
ただ、絵柄は好きでも、差分が少ないのは気になるところ。ここに差分があったら、そう思うことが何回もありました。


【5、やや単調】


これも、仕方ない部分だと思うんですよ。ヒロインを倒して→陵辱して→イカせて「はずかしい。イキたくないのに」→逃がす
この繰り返しですし、だからこそ良いと思うので。
ですが、いつもいつも「はずかしい。イキたくないのに→ビクビク」なので、単調である事実は否めません。こればっかりは、そういうゲームだと割り切るしかない。

だからこそ、使い回しのテキストは痛かった。


【6、バトルが簡単すぎる】


バトルのミニゲームは単なるオマケです。ですので、むしろ簡単な方が手早く陵辱できて良いのです。
ですが、後半になれば、もうあくびをしていても勝ててしまいます。スイートリップ弱すぎです。
僕はそれでもスイートリップを倒して、犯したいので全然満足なのですが、もう少しこちらの上魔・下魔にも能力ごとに特徴をつけるとか、
何かあっても良かったかもしれません。



と、こう書いてきましたが、実際に僕が「うーん」と思った(ネガティブに感じた)のは1と2くらいですね。
この2点さえ良ければ、もっともっと良かったのにと思います。


でも、それは欲張りすぎ。
ここまで僕の夢と希望(=欲望)を詰め込んで作られたゲームは、なかなかないでしょう。
完成度こそそこまで高くないですが、シリーズ第一作のようですので、それはこの次に期待しましょう!


しばらくこのシリーズを追いかけてみよう、とそう思えた第一作でした。