ジャンル名「ノスタルジック幼馴染ノベル」に強く惹かれ、夜のひつじ作品の中で最も期待していた作品。悪い作品ではないが、ちょっと期待外れだった。ノスタルジーを感じたのは全3章のうち1章だけだったのは残念。
H11シナリオは良かった。幼馴染との微妙で絶妙な距離感が表現されていた。
Ｈ14シナリオは、H11シナリオで開いた溝を閉じる話。まぁまぁ。
H16シナリオは……なんだかもう老夫婦みたいというか、老成するのはまだ早いだろ！っていう。
これをやりたいなら、それこそＨ21……でも早いな。Ｈ31かＨ41シナリオでいいんじゃないのかしら。
思った以上にのどかで、甘くて、幸せなお話。しかし個人的には、もう少し「痛み」が欲しかった。
「相思相愛ロリータ」や「純情セックスフレンド」、「義妹ホールと妹ホールド」のような。
そこまではいかずとも、これなら「彼女、甘い彼女」の方が刺さる。
とあれこれ書いているが、期待しすぎた感は否めない。期待せずに手に取ればもう少し褒めていると思う。
しかし、「ノスタルジック」で「幼馴染」。
この、僕の心を鷲掴みにして離さないフレーズを並べられたら、期待するなという方が無理だ。
そして僕は残念ながら、この作品から「ノスタルジー」を感じることはできなかった。
単なる、テキストの安定した良質のキャラゲーだった。
ハズレではない。ハズレではないのだが……。