最終的に、煌ちゃんと瑠衣ちゃんが好きでした。かわいい。
よくよく考えれば、萌えゲーほど”運命”が軽いゲームもないよなぁ。クリック一つで主人公たちの人生が決まって、「キミだけだよ」なんてどのヒロインにでも言うわけだから。別にゲームとしては割り切ってるから良いんですけど、八日なのかさんは多分この辺のペラペラしたのが嫌いなんじゃなかろうか。いわく初恋は呪縛だし運命なんて存在しないのだから。自分自身も、純愛を有難がり運命を信奉する人種や作品にはどうしても薄ら寒いものを感じるので、否定するだけの土台に加えて「でどうする」に踏み込んだこの作品の姿勢は結構好きです。出された答えは”とりあえず今好きなんだからそれでいいだろ””起きてもいない未来を想像してネガティブになる前に行動しろよ”的なもので、恋愛したいのにできない臆病オタクくんたちを殴りに来てるのかと思ったけれども、まぁそれはその通りだし、過去好きで、今好きだから未来も好きだろうみたいなクソしょーもない帰納法もどきの運命よりかはよっぽどマシだと思います。
ただ、このライターのゲームって人格形成や人間関係が構築されるまでの話は面白いけど、付き合ってから、というよりも彼・彼女たちの”面倒くささ”を形作っている諸問題が片付いてからの展開は結局凡百の萌えゲーと大差ないんですよね。大体普通にデートしたりセックスしたりしてるだけなので。（まぁ、これはブランドイメージもあるのかもしれないけれど。）宮子√とかは追いかけてから付き合うまでのシーンとかかなり好きなテキストやCGが詰まってる。
まぁ、凡百のエロゲと大差がないとは言っても、今作は特にエッチシーンのテキストやシチュエーションの作り方なんかは結構好きだったし、ヒロインと主人公同士の軽妙なやり取りも読んでいて楽しいので全く苦痛ではなかったです。
今回ラスボスがチョロインすぎて心配になったのでそこはマイナスだけど、ルイルイとの首絞めックスがあったの普通に”最高”だったし、歪んでいる愛が好きな僕にはとても満足のいく作品だったと思います。
キラ虐じゃなくてルイ虐セックスをしろ。