どちらかと言えばキャラゲーに感じる。CGとキャラは良いので楽しめたが、作品として物語の軸となるような問いかけみたいなのも無いので感動するとか心にのこるような作品ではない。
数百年後の未来が舞台。実際は現在の小さな市程度の街が2ついがみ合ってるというだけで、未来感とかなく物凄く適当に感じる。
地上から地下へ逃げたという事で、純粋に数百年後の技術とも言わないのだろうけど、もっと具体的なサイエンスフィクションとしての一面も見れれば印象も変わったと思う。
トウモロコシプラントとかトウモロコシ好きな主人公とか、鳥類かよ!養鶏場かよ!と思う。養鶏場の鶏とジオプラント内の人々を重ねてるなら凄いが…
というか、この設定なら未来である必要なくね?とか思うわけで、オーソドックスなキャラゲーの学園モノみたいな範疇に感じる。
キャラクター自体は立ってると思うし、その辺の絡みはいいのでテンポも良い。わりと一気にプレイ出来たのもキャラのおかげか。逆に世界観は適当だから余計にキャラゲーとしての印象が強くなってるかもしれない。
よくあるパターンだが、共通ルートが重なり過ぎて2周目からスキップで8割が飛んでいく。スキップが面倒なレベルで、1キャラ終わった後の個別ルートは1キャラ1-2時間程度のボリュームしかない。
何故、希望&凛とアクセラ&秋&キズナで分けたのかも微妙。特に、希望と凛のルートだと伏線出しっぱなしで放置ってるのが凄まじい。
キャラクターがよく出来てるのもあってか、個別ルートの短さは物足りないしエンディング後の話も数行だけで物足りない。が、意図して少なくした上でのファンディスク商法かと思うと釈然としない物が残る。
中盤あたりから伏線の放置が目立つし、放置したまま次の話が舞い込んでくるのでメリハリが無い。個別ルート入ったら完全にフェードアウトするのもつまらない。主人公が特務官という政治家みたいなわけだが、個別ルート入っても特務官として全く関係してない。
そもそも、特務官という政治家や議員より探偵とか便利屋みたいな立ち位置で、取引のたびに別の取引を引き受けてれば一向に減らないあたりが途中飽きてくる。
ファンディスク商法に関して
キャラクターは気に入ったし、ストーリーの物足りなさはあるので、当然ファンディスク自体は歓迎したいし期待したい物であるが、1作目から打算的にボリュームをコントロールしてファンディスクに結びつけようとするのは歓迎できない。また、取ってつけたようなエロシーンだけとか時系列無視したようなのも冷める。最近は、他のメーカーでも多く見かけるから余計に。
シリーズ物であるなら、分かりやすいようにして欲しいし、できることなら1つ1つが完結してる事が望ましい。欲を言えば、続編を計画してるなら1作目からその事を周知して欲しいようにも思う。