あの楽しかった時間をもう一度
このFDで、本作は一応、完成したと言ってよいだろう。本編で氷解しなかった微妙な蟠り(小太刀の記憶について、多岐川の扱い)がいい感じに収められている。特に、小太刀ルートはよかった。本編で残ったモヤモヤが完全になくなって、スッキリした。多岐川ルートもまた、ある意味最適解といえるルートとなっていて、質が非常に高い。
その他のルートも、図書部やその周辺人物たちの軽妙な会話はそのままに、本編で味わったあの居心地のよい世界をもう一度体感することができる。とはいえ、あくまでもFDなためルートに質の差はあるけども、これがあって初めて「大図書館の羊飼い」という作品が完成したと言えるので、本編と同点にした次第である。
それと、白崎のおまけ(ウェディング)も必見。不覚にも涙。