一周で理解しきるのは難しい
このメーカーさんの作品を購入したのは初めてでそれ以前の作品も全く知らなかったのですが、今回は毛並みが違うらしいという話だけは聞いていました。タイトルにカミュとついているからには哲学てきな要素があるんだろうなと気になり購入。
この作品、短かったです。基本的に一本道(選択肢はあるがバッドの選択肢を選んだ時点でゲームオーバー)だったのもあり夕方から始めて日付が変わる前に終わりました。しかしCGはとても多く、また作品の世界観を表現するために効果的にCGが使われていたと感じました。あと綺麗。エロCGも全く抜けないというものでもないかなと思いました。
カミュの名前を冠しているということでプレイする前にカミュの作品を読み直してからシナリオを読みましたがあまり恩恵は受けなかったように感じました、ただカミュといえば必ずついて回る「不条理」の言葉どおりただひたすらに二人の少女が偶然に怪異に巻き込まれ偶然に命をすくわれ偶然に怪異から脱出していきそして燐はあの世界に残り蛍だけが元の所へ帰ってくる。作中の異形の存在やオオトモ様の存在についてなど考察はいくらでもできると思いますが個人的にその点はあまり意味がないのかなと思いました。それ以外の要所要所の少女たちの選択や回想、そこを立ち止まって考えるべきだったように思います。立ち止まるべきところが多く答えを用意していない問いかけばかりで一周で全部を理解するのは難しいと思います、私の理解力が低いだけかも知れませんが。不満点があるとすればテキストの短さ故、不条理や実存主義に関する記述が少なくそこで芯が少し細くなってしまっていた点です、それ以外は非常に良かったです次回作は予約して購入したいと思います。