序盤ははぁ？と思ってもなるべく読み切った方がいい
FANZAの半額セールで購入、ツイッターで見かけたエッチなイベントCGに釣られて買ってみたが実態は(当たってもいたが)違うものでした。以下感想
まず前半にあたるソーサレス編ですが、これは世界設定が異世界転生+魔法でなろう作品的なバイヴスを意識しているのかなと感じました(なろうを普段読んでいないので悪口になる的外れな感想かもしれませんが)。ルートによってはハーレムになったりしますが基本あおかなやパラレロのような架空スポーツが主軸としているのかなと解釈していました。テキストはなろうエロゲに対して(偏見も含まれるが)感じる苦痛などはあまりなくヒロインとのイチャイチャが楽しめるちょうどいい文章だと感じました。終始このノリならまあこれでもよかったのかもしれませんがアライヴ編の展開を考慮すると日常のかけあいシーンは削ってもよかったのかなと。
アライヴ編になると状況がいきなり様変わりしてヒロインが死ぬシーンを数度見ることになります。この時点で実はループモノだったのかなと予想を立てていたのですが、実際にはループの部分は未来視で現実の主人公達は魔法により転成を繰り返しているということになっていました。急に仏教思想出てきたなぁ～と思って最後まで読んでみたらユーミ√のラストを見て完全にAIRだなと思いました(もう、ゴールしてもいいよね、のあとの海岸で少年と少女が会話しているシーンあたりのことです)。ここらへんの前半からのどんでん返しには目を見張るものがあったので高評価、ニコるボタン10回くらい押したい。ただユーミ、もとい美由紀をトゥルーのヒロインとして据えるにあたってなんで美由紀が主人公にここまで固執するのか、作中で説明はありましたが分量や表現として納得できるほどのものではなく最後もカタルシスを得るには至りませんでした。
萌えとストーリーの両方取りをそれなりの水準で達成していると感じたので割とよかったです。ただストーリーの重さを考えると萌えを削る(ここはもちろん個人差があるのでしょうが)、美由紀をトゥルーに据える確からしさがあるとよりよかったなという感じです。