CGは悪くないし、ヒロインも全員性格の良い子達で良かった。ただしシナリオが薄く単調であることが欠点。(長文は軽いネタバレ含みます)
【キャラ・CG】
ヒロインは全4人。みんな可愛く優しい子達なので良かった。
CGは結構綺麗だと思うが、顔に違和感がある、手があまりに小さすぎる、といったCGも少々あったのが残念だった。
【シナリオ】
自称陰キャラでボッチ、他人と関わりを持つのが苦手な主人公「宮前洸希」。
そんな彼にはずっと昔から何か幽霊のようなものが取り憑いていた。
ある日、その幽霊と思われる存在が顕現、美少女の姿をした彼女は自身を”ココロ”と名乗った。
初めは戸惑う主人公であったが、彼女の天真爛漫さのおかげで少しずつ他者との関わっていけるようになっていく。
一方で、主人公とココロの繋がりが世界に終焉をもたらそうとしていた。
ココロの正体は虚次元物質で形成された知性体であり、本来は主人公達の宇宙空間と干渉しないはずのものだが
主人公とココロの繋がりにより、宇宙空間と虚次元もリンクしてしまい、
結果として両次元を結ぶブラックホールが多数出現、宇宙が崩壊しかねない自体まで発展していた。
それを食い止めるべく主人公達が解決策を求めて頑張る・・・というお話。
(難しそうな単語がいっぱい出るが、ざっくり理解して頭空っぽにして読むのが吉。理詰めに考えない方がいい。)
シナリオ上の最大の問題は、ヒロイン4人のシナリオが別々にあるにも関わらず、
一番盛り上がるであろう世界を守る解決策・アプローチがほぼ全て同じであること。
どのヒロインを選んでも話の流れは以下のとおりになる。
ヒロイン選択 → とりあえずイチャイチャ → 姫乃・真珠から世界がヤバイ!を伝えられる
→ 姫乃・真珠がうまいこと解決してくれる → ED
姫乃・真珠は虚次元物質に関する専門家なので、技術的なところを彼女達に頼るのは仕方ないことではあるが、
問題解決に対して主人公が本当に一切活躍しないままEDを迎えるのはどうかと思った。
※ココロとの繋がりがより深くなるココロルートぐらいは、主人公とココロのミラクル展開で問題解決!としてくれても良かったのではないかと思った。
<推奨攻略順>真珠 → 姫乃 (興味があれば、ココロ、日向もどうぞ)
姫乃と真珠のルートでは、なぜココロが生まれたのか?、主人公の両親はどうしているのか?、
主人公はなぜ記憶喪失になったのか?、姫乃や真珠の正体は?、が語られるので割と面白かった。
ココロと日向のルートは特に新しい謎が明かされることも無く、ほぼ同じ展開だったため正直つまらなかった。
※真珠の攻略を一番に推すのは、真珠のしてくれる「宇宙の危機に関する説明」がまだ分かりやすいから。
(他のルートでは姫乃が説明してくれるが、真珠の説明と比べるとすごく理解しにくかった印象が強い。)
【システム】
全員でカラオケ行った後に出る、「どのヒロインに着いていくか」の選択肢1回のみでルート分岐する。
ルートロックなどは無く、最初から4人全員選べる。
個別ルートに入った後は選択肢などは無くEDまで一直線で進む、と非常にシンプル。
【Hシーン】
個別Hが各5回ずつ。複数人プレイは無し。フルプライスとしては標準的な回数かなと思います。
また1回のHシーンで2回目フィニッシュまでしているシーンも多く、比較的な長めだった。
ココロ・・・本番:5回+前戯のみ:1回
姫乃・・・本番:5回
日向・・・本番:5回
真珠・・・本番:5回
【その他】
誤字が結構多い。また文章とCGの齟齬も結構多い。
・姫乃とラブホテルへ行った際、「大きなベッドがひとつある。」とあるがCGでは小さいベッドが2つある。
・真珠とペットショップへ行った際、「真っ白にかすかに青みがかった猫を抱いた」とあるがCGの猫は黒っぽい。など
【総評】
フルプライス作品としてはシナリオの質・量とも評価低め、粗も結構目立つ作品という印象。
ヒロインとCGは悪くないので、画集としてやHシーン目当てならそれなりに良好。
ただし各ヒロインの魅力の掘り下げも少なくキャラゲーとしても弱いので、あまり多くを期待しないほうがいい。