てんまそ先生の絵とCV:くすはらゆい さんの色々な演技を楽しむだけのゲーム。フルダイブ型RPG世界が舞台だが、S〇O や 景の海のアペイリア のような緊迫感は一切無いので期待してはいけない。
【シナリオ】
■ゲーム概要
バイト先で開発中のフルダイブ型RPGのβテストに参加した主人公だったが
β仕様がバグ満載だったせいでログアウトできなくなってしまう。
たまたま一緒にβテストに参加していた知り合いのオトメ（記憶喪失中）と
一緒にログアウトを目指す、という話。
この設定だけ聞くと、某ラノベで言えばS〇O、エロゲで言えば景の海のアペイリアが連想されるが、今作品はそれらのような「デスゲーム」ではない。
βテスター仕様で初期能力が強化されているのでモンスターにまず負けることは無い。
そもそもライフ０になっても自動蘇生されるだけで現実の身体に影響がでることは一切無い。
ログアウトボタンの消滅、通常プレイ時より痛みを感じる、行けるマップがかなり制限されている、
全年齢対象ゲームなのになぜかHできるようになってしまっている、などの大量のバグはあるもの
・たくさんクエストクリアすれば自動的にログアウトする（βテスターの仕様。能力高いのでかなり簡単）
・GMに連絡して強制ログアウトしてもらう（ただしゲーム内は現実の数百倍に時間加速されているので対応に時間がかかる）
のログアウト手段はきっちり有効なので、ログアウト自体はかなり簡単にできてしまう。
そういう背景もあって、主人公達以外のテストプレイヤーにとっては
「すぐログアウトできないバグとか面倒だなー・・・まあ折角だしクエストでもやって楽しみますか」という感じで緊迫感のようなものは一切無い。
唯一問題ないのは、バグのせいで オトメ が記憶障害 という想定外のステータス異常にかかったこと。
この状態でログアウトしてしまうと、記憶齟齬で現実のオトメに悪影響でる可能性があるため、
「ログアウト前に 何とかこの 記憶障害 のステータス異常を解除しないとまずい！」ということで主人公が色々頑張る、というお話。
記憶障害の回復 というと難解のように聞こえるが、ゲーム内のポーション系回復薬を使ったり、
主人公とイチャイチャして刺激を与えたりすれば徐々に回復できてしまうご都合主義展開なので全く重たい話にならない。
物語全体は３～４時間程度であり比較的短め。特に山も谷も無いシナリオが続く。
ざっくりまとめると「適当に回復薬を集めながら毎日Hをしていたら無事に記憶障害も回復。晴れて安心してログアウトさせることができました、終わり。」という感じ。
また物語は終始フルダイブ型RPG世界の中だけの話であり、現実世界の物語はほぼ展開されない。
※タイトル画面で現実のオトメが学生服を着ているが、この姿は立ち絵でもCGでも登場しない。
【システム】
選択肢なしの完全な一本道。2周目の追加要素のようなものもありません。
【キャラ・CG】
ヒロインは オトメ の一人のみ。てんまそ先生のキャラ絵はとても可愛い。
また、記憶が全く戻っていない状態、少し主人公を思い出しただけの状態、かなり記憶を取り戻した状態、でヒロインの性格がかなり違っており、声優さんの色々な演技をみられた点は良かった。
【Hシーン】
本番なしのシーンも含めると計９シーン。
かなり序盤から、唐突にお互いに好きと言いあってイチャイチャし始める。
クエスト中のトラブルから～そのままイチャイチャ、クエスト後に拠点に戻ってきて～そのままイチャイチャ、の繰り返し。相手は全て主人公であり、モンスターに襲われる陵辱シーン等はありません。
またHシーンは全てゲーム世界限定。現実世界に戻って学生服姿のヒロインと～というシチュエーションはありません（せめて1シーンは入れて欲しかった）。
【総評】
ロープライスだが、人気の絵師・声優を起用、キャラソンCD付き、をしてくれた点は高評価。
シナリオにおいては、フルダイブ型RPGの世界からログアウトできなくなったという面白そうな設定が、
「ヒロインとずっと一緒にいてHする機会ができる」、「モンスターに衣服を溶かされるなどの特殊シチュが発生する」、のためにしか活きていなかったのが少々残念。
フルダイブ型RPG世界を舞台にした壮大な物語・・・は期待しないほうがいいです。
ヒロイン（または絵師・声優）が気に入った方はキャラゲー目的で買うのはあり。