「アネモネの君」。この言葉を目にして百合センサーがピピっと反応したダメな人は二章だけでもプレイする価値あり。
○百合とか、おまえこのゲームやって思うことそれかよ。とかツッコまれそうですね。
いやなんか皆絶賛してるからちょっと反逆してみたかったのです。反逆の物語ですし(おい
冗談はさておき、それだけストーリー自体も面白かったということです。これ本当。
全5章でプレイ時間は10時間弱。毒々しいタイトルですが、読後感は悪くないので、エロゲーの合間にちょっとやってみるのも良いのではないでしょうか。
*ただし、最後はちょっとぽかんとするかもしれません。急ぎ足にまとめた印象が強いです。結末はともかく、そこが残念なところですね。
○最初タイトルを見たとき、
「ああ、ここ数年で流行っている『社会システムの不備を上手く利用して他人を出し抜くノウハウを面白おかしく紹介する系』かな」
と敬遠していたのですが、そうではなく「悪と戦うことを教える教科書」でした。
ダークヒーロー育成計画書と言い換えてもいいかもしれません(笑)←内容的には笑ってられないです。
○イジメ、差別、新興宗教、戦争、教育、医療問題等色々考えるきっかけにはなると思います。
作者の考えには首をかしげる点もありますが、自身の考えを否定する意見も織り交ぜて「逃げ道」を用意する手法をとらず、
最後まで自身の考えに筋を通し物語を描ききった姿勢には、素直に拍手を送りたいです。
*あくまで「姿勢」にです。力によるドラスティックな改革の必要性は認めますが、これを全面的に支持しておりません。テレビからはニメートル離れてご覧になって下さい。政府の人はウチに変な人よこさないで下さい。
○上で「物語」と書きましたが、作者は物語としての評価は求めてないかもしれません。
ですがすべては受け手次第。私にとっては、なかなか考えさせられる良い物語だったということなのです。
○それはそれとして、百合物で一本ゲームつくってくれないでしょうかねー(テレテレ