バカゲーというよりバカップルゲー、全体的なボリューム不足は否めないがノリ的には嫌いじゃない。のがみさんはこういうライトなシナリオの方が向いてるかも
原画は元LIBIDOのJOY RIDE、シナリオはOHPで非公開となっていたが「残暑お見舞い～」や「ミンナノウタ」などののがみとしあき。
ジャンルが「お姫様おっぱい育成SLG風学園恋愛AVG」となっているが、まさにおっぱいへのこだわりが感じられる。
バカゲーというにはややパンチに欠けるが、おっぱい好きでヒロインとのイチャラブを楽しみたい人にはオススメできるかもしれない。
内容は、勇者に任命されてしまった主人公が異国の姫のおっぱいを育成することになってしまう……というもの。
書いていても馬鹿馬鹿しいと思うが、実際におっぱい育成カリキュラムを行うなど終始馬鹿馬鹿しいノリで展開する。
なのでシナリオ的にはシリアスも何もあったものではないが、キャラが生き生きとしているため案外楽しめる。
主人公は、のがみさんらしい主人公というか、とにかく人のいい感じのキャラ。
これまでプレイした作品では、人はいいものの空気すぎるという印象が強かったが、
本作ではおっぱい大好きで家事万能という感じで、今までの主人公に比べると目立つ部分があり好印象。
またヒロインも実際攻略できるのは4人だが、サブキャラの2人も含めて魅力的だった。
ただサブキャラ、特に幼馴染の理恵子に関してはメインヒロインのニーナより魅力を感じたので攻略できないのが残念。
ハーレムエンドがあるのが救いといえば救いだが、幼馴染キャラなら攻略対象でもよかった気がする。
そういった魅力的なキャラを活かしたライトなノリも、ヒロインと付き合いはじめてからのイチャラブ展開も良い。
ただ、残念なのは全体的なボリューム不足とシステム的な部分を含む構成面。
共通シナリオは全ておっぱい育成を中心に話が展開していくのだが、ほとんどそれだけで終わってしまっている。
せめて、もう少し育成カリキュラムの前後で他キャラも絡めた話を描くなどといった肉付けが欲しいところ。
個別ルートに関しても、共通ルート後に申し訳程度のシナリオがあるだけなのでちょっと物足りない。
特にエミリアや月乃に関しては、個別ルートでようやく脚光を浴びるようになるので、それすら短いというのは致命的。
また、これはおっぱい育成カリキュラムというシステムが前提になっているため、構成の面で不自然さが目立つ。
例えばクレアを中心に育成を進めると、クレアの好感度が上がりデレ化するようになるのだが、
その後でニーナの育成を開始すると、クレアの態度が元のツンツン状態に戻ってしまっている。
光るところも多い作品だっただけに、そういうマイナス要素の大きさが非常に勿体なく思えた。
だが、のがみ氏はこういう作風の方がなんとなく合っているのではなかろうか。
自身でシナリオも書くJOY RIDE氏が監督も務めているため、恐らくは氏の意向かと思われるが、軽いノリが上手く描けていた。
不満な部分もあったものの、次回以降このコンビの作品が出るならちょっと期待できるかもしれない。
で、最後にキャラで気になったことをひとつ……
毒舌メイドの月乃（CV大花どん嬢）は絵的にもキャラ的にも某護衛ゲーのメイドキャラそのままじゃないですか……？