ずっと待っていた。こういうアリスソフト作品を!
攫われたヒロインはエロい目に遭うべきだと思う。エロゲーなんだから。
その点この作品は満点だった。
もう少し真面目に。
これは「いっしょにわるいことをしよう」のサブタイトルの通り、悪いことをするゲームである。
主人公クマのやることは誘拐、売春斡旋、テロとどう考えても悪人であり当人も地獄行きを自認している。
しかし彼がそうするのは、そうしなければ倒せない相手がいるからだ。
それがこの作品の敵である、街を法外な手段で牛耳る亜総義グループ。
これは悪人が悪人を倒すダークヒーロー物である。
しかし雰囲気は逆に徹底して明るい。
今作はキャラも風景も音楽も会話もセンスが光りまくってる。
ヒロインの一人にキラキラという名前のキャラがいるが、作品全体がキラッキラしてる。
青春しているのだ。
ゲームとしては戦ってジンザイを攫ったりアイテムを手に入れ、
攫ったジンザイをハルウリさせて金を稼ぎ、
稼いだ金でアイテムを買ってジンザイや装備を強化するという流れ。
やりこもうとすれば無限にやり込め、シナリオを進めようとすればわりとあっさり進めるようにできている。
注目点の1つはバトル画面の楽しさ。
2D格ゲーのようなキャラのアニメーションがよくできている。
技の演出もキレとセンスがあり、キャラの個性も表現されていて素晴らしい。
正直、今のアリスソフトにこのクオリティのバトル演出ができるとは思っていなかった。
また、エロシチュエーションの豊富さにも注目したい。
ヒロインとのイベントはかなりイチャイチャ度の高いものもある。
また、ジンザイの中にもエロイベントがあるキャラもいて、色々なシチュのエロが見れる。
そしてなんといっても全ヒロインに複数の凌辱系イベントがある。
攫われるヒロインに助けが間に合わなかったり、負けられない場面で負けた場合などに発生する。
凌辱描写の多いアリスソフト作品の中でも、今作はかなり凌辱率が高い。
これは味方も敵も悪人であり、一歩間違えれば自分たちが売られる側になるという作品の設定に合っている。
他にもハルウリはオリジナルの人材を画像つきで登録でき、
自分の好きなキャラに売春させる背徳感を味わえる。
ハマる人はとことんハマれるようなシステムになっている。
長文になってしまったが、久々に力のしっかり入った作品をプレイできて満足感が高い。
最後に小ネタとネタバレ。
この作品はアリスソフト30周年作品という銘打っている。(公式はそれを売りにするつもりで忘れていたという笑い話がある)
作中に出てくる各章タイトルには、これまでのアリスソフトの作品タイトルが使われている。
そして、主人公たちが戦う亜総義を統べるのは山本一族。
作中で明言されていないが、元ネタは明らかに『大悪司』の主人公の家である山本一家だ。
大ヒットした名作『大悪司』もまた、売春や組織抗争によって悪のヒーローが暴れまわる話であった。
この作品は時を超えて令和に生まれた、次世代の大悪司なのだと私は考えている。