抜きゲー要素のあるシナリオゲー
世界観、音楽、シナリオ、イラストが絶妙なバランスで仕上がった
抜きゲーではなくシナリオゲー。
世界観として「要塞とはいえの閉鎖空間」であり「エイリアンとの戦いの最前線」という設定だからこそ、シナリオを読んでいて「そうはならないだろ」「そんな行動はしないだろ」「そうは考えないだろう」ってツッコミが無いように感じる。
魔法少女達それぞれの思いや考えに感情移入しやすいように部分部分で視点を変えた物語を描いてくれていると思う。
また、音楽もプロローグは「きよしこの夜」を使用するなど「戦争とは無縁」を感じさせるが前線に行き着くや何とも重苦しいBGM。
日々の戦いに勝利しても戦闘後の事もあり重苦しい。
そのような状況で自身の存在や生存を諦めていくが、「生き残ろう」「自分を見失わない」と藻掻くヒロイン3人の葛藤を読んでいると
「こんな環境なら、そうなるよな」「そうゆう行動しちゃうよな」「そう考えるよな」
という非常識な状態でも納得をさせられた。
演出やアニメーションなど物足りなさが有るが、そもそもこの価格帯なら致し方なしとは思う。
このメーカーには次回作はフルプライスで良いので演出やアニメーションなども盛り込んでいく工夫を頑張ってほしい。