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dontiさんのWW&F ~大正帝都伝奇譚~の長文感想

ユーザー
donti
ゲーム
WW&F ~大正帝都伝奇譚~
ブランド
MBS Truth
得点
85
参照数
289

一言コメント

『WW&F』と言うタイトルだけ聞くと意味不明ですが、『The world of water and a fairy(みずと妖精の世界)』の略です。魂を実体化させたかのような、どの人間の中にもある『みず』。その『みず』を人から人に移す『みずや』という特殊な仕事を担っている主人公が、周りで起こる不思議な事件を解決していく伝奇もの。特に第1章の出来が良く、独特の世界観が構築されています。が、世界観は良いものの、シナリオは抜群に面白いわけではないです。エロ方面では、ロリ&触手が好みなら迷わずGO。以下、詳細な感想等。

**ネタバレ注意**
ゲームをクリアした人むけのレビューです。

長文感想

【グラフィック:90点】
2004年発売のゲームなので、絵の描き方は今風の描き方ではないですが
基本的なグラフィックの出来は良いです。
原画も良いのですが、昔のゲームならではの陰影を上手く使った塗りが
個人的にとても好みでした。
特に腹部の陰影の付け方が最高でした。

【システム:50点】
昔のゲームなので解像度も低いですし、不便なところは多いです。

【音楽:75点】
種類はとても少ないのですが、作品の雰囲気にとても合っていて
満足の行く内容でした。

【キャラクター:90点】
登場人物が軒並み等身が極めて低く、その手のキャラクターが好きな人にはオススメです。
個人的に『妖精』キャラと言うジャンルが好きなので、
各章で妖精のミコミコが度々登場するのも嬉しかったですね。

【エロ:90点】
等身低めのキャラが触手まみれになるというだけで高得点不可避。
エロの展開は割と唐突なのでご注意。

【テキスト:70点】
テキストは普通です。

【シナリオ:60点】
第1章は世界観の構築も含めよく出来ているのですが
第2章~第5章が読み切りの推理漫画のようなあっさりしたもので
第5章は打ち切り漫画のようなぶつ切りで終了と、あまり褒められた出来ではないです。


【総括】
伝奇もの独特の雰囲気で、妖精を眺めつつ、ロリが触手に襲われるのを眺めたい人にはうってつけの作品。
シナリオ目当てだけで購入するべき作品ではないです。