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dontiさんのピュア×コネクトの長文感想

ユーザー
donti
ゲーム
ピュア×コネクト
ブランド
SMEE
得点
85
参照数
1072

一言コメント

安心と信頼の高品質な萌えゲーブランドであるSMEE。今作は萌えゲーとしては正当進化とも言える内容でしたが、前作『フレラバ』の良さを改めて実感するゲームでもありました。以下、項目ごとの感想等。

**ネタバレ注意**
ゲームをクリアした人むけのレビューです。

長文感想

【グラフィック:82点】
抜群とまでは行きませんが、そこそこ綺麗なグラフィックかつ
キャラクターデザインもどちらかと言えば好みです。


【システム:70点】
可もなく不可もなく。


【テキスト:90点】
SMEEさんの作品のテキストは、悪く言うと小学生のみたいなギャグが満載ですが
そんなギャグまみれの中にも、1つのエピソードを重ねるに連れて
主人公とヒロインに関して何か新しい事が分かったり、関係性が深まる要素があったり
何らかの『進展』を感じさせられることが多いです。

私はギャグ自体も好みなのですが、そうでなくても、
何気ない日常会話自体にも楽しみがあるという点を、私はとても高く評価しています。


【シナリオ:80点】
本作は、付き合い始めるまでを重視した前作『フレラバ』から離れ、
付き合い始めたあとのイチャイチャに重点を置いたシナリオになっています。
この構成のゲームとしては、(あるシーンを除き)高品質だと思います。
いわゆる『イチャラブゲー』をプレイされたい方であれば、とりあえずオススメしたい作品です。


【前作『フレラバ』との相違点について】
上にも書いたとおり前作『フレラバ』では『フレンドパート』と言うパートを設け
ヒロインとの会話の内容を選択していく過程を経て
ヒロインと付き合い始めると言う結果に繋がっていました。

この過程において、私自身も
 ・好きなヒロインにどんな話題を振れば話が盛り上がるのか?
 ・このヒロインに思いがけないこんな話題を振ってみたらどんな反応をしてくれるのだろう?
等々、ヒロインのことを考え、選択することで
付き合い始めるまでの過程を十二分に楽しめましたし
私自身もそれぞれのヒロインを、より好きになれましたし、
付き合い始めた後もとても楽しめました。

このような経験を経て、改めて今作をプレイした時
とにかく『物足りなさ』を感じました。

(私が)ヒロインのことを好きになれる前に
主人公とヒロインが付き合い始める流れとなってしまい、
ヒロインに対して『どうでも良い人』に近い印象のままイチャイチャするシーンを見せられ
いまいち楽しみきれませんでした。
どうやら私は付き合い始める前を重視したゲームの方が好みのようです。

『フレラバ』のようなゲームはエロゲではまず見ないので
SMEEさんが引き続きこのようなコンセプトのゲームを制作して頂けると
大変嬉しく思います。


【唯一の許せないシーン】
本作の中で私がどうしても許せないシーンが一つありました。
それは、空が主人公のオナホを勝手に焼却処分するシーンです。
 ・女性としてオナホがキモイから処分して欲しい→分かる
 ・彼女として彼氏が私を差し置いてオナホを使ってるのが許せない→分かる
 ・彼氏の持ち物を勝手に処分する→意味が分からない
そこは、空から主人公に『オナホを捨てて欲しい』とお願いするところでしょう?
いくら幼なじみで彼氏とは言え、所有物を勝手に処分する人はちょっと…。

空は本作で最も期待していたヒロインだったのですが
このシーン一つで全ての熱が冷めてしまい、それ以後全く楽しめませんでした。
楽しめないながらも、読んでいる限りでは悪くはない内容だっただけに
より一層残念に思いました。

もちろん、本作における主人公のオナホはギャグのネタとして利用されていますし
そのノリでこの焼却処分シーンがあったのであろうことは想像できますが
私的にはそれを踏まえても許容できない地雷シーンでした。


【総評】
私の好みに合致したゲームとは言えませんが
前作『フレラバ』を抜きにして考えれば、十二分に高品質なイチャラブゲーと言えます。
個人的には、イチャラブゲーはSMEEさんにおまかせしておけば良い、
とまで思っているので、今後も継続して購入していきたいと思っています。