『ココロファンクション』と言う謎のアプリが主人公のオルカ（スマホのようなもの）に勝手にインストールされ、主人公が強く思ったことが周囲に筒抜けになってしまう。そんな事件から始まる、人と人との繋がりを描いた作品。と言うことになっていますが、本作の魅力はシナリオではなく、ネットワークやSR(立体映像）等が発達した世界観に基づいた、グラフィックや演出等の作りこみです。特に電子の妖精のベルちゃんが超絶かわいいです。以下、項目ごとの詳細な感想等。
【グラフィック：90点】
キャラデザ、服装、背景、エフェクト等々、
全てにおいて作品のコンセプトに基づいた統一感があり
とても良く出来ています。
【音楽：85点】
同上。
【演出：90点】
基本的に同上なのですが
ちょっとしたアイキャッチや画面の切り替わりでの演出等が
良い味を出していました。
【システム：70点】
特に不満点はありませんでした。
【キャラクター：80点】
ベルちゃんが100万ユナイティツリーくらい飛び抜けて可愛かったですね。
花音はベルちゃんの魅力を理解してるので良いキャラです。
真面目な話をすると、平均的に中の上のヒロインが揃っている印象です。
難点を挙げるとすれば、主人公の魅力が薄く
モテる理由がいまいち釈然としないことでしょうか。
【シナリオ：65点】
『めばえ・いぶき・聖ルート：60点』
普通にあまり面白くなかったです。
『朝顔ルート：75点』
もっと朝顔が積極的に行動するルートかと想像していましたが
むしろ真逆で朝顔を介護するルートだったことに驚きました。
それでもまあ、他のルートと比較すれば面白かったです。
『水菜ルート：60点』
朝顔ルートよりも更に酷いヒロインを介護するルートでした。
一人の都合で周りに迷惑をかけるのも、手間をかけさせるのも好きじゃないですし
水菜や太陽と親しい人間ならともかく、全く関係のない同じ学校の生徒が
水菜のために行動するという描写はさすがに無理があったんじゃないでしょうか。
不自然に太陽や水菜を持ち上げる雰囲気も気持ち悪さを感じました。
【総評】
シナリオ目当てで買うと酷い目にあいますが
『作品のコンセプトをゲームに落とし込んでいる』と言う意味では、良く出来た作品だと思います。
このあたりは企画やディレクションが上手かったのでしょうね。
あとはシナリオさえ付いてくれば、良い作品に仕上がりそうなので
今後の作品が楽しみですね。
ちなみにゲーム本来の点数としては75点。
ベルちゃんがかわいすぎるので+15点しています。