しんたろーさん原画の、美しくも生き生きとしたキャラクター達。雪都さおりさん・車の人・桐谷華さん・夏野こおりさんと、キャラゲーの鉄板構成とも言うべき豪華声優陣。前作よりも更に進化した、CGの塗りや立ち絵の演出。これらが揃って名作にならないわけがない!・・・と思ったのですが、シナリオに全てがぶち壊されました。以下、項目ごとの採点と感想。ネタバレ要素は薄めです。
【CG:90点】
原画はしんたろーさん。
しんたろーさんは、ヒロイン達の最高の表情を切り抜くのがとても上手く
キャラクターの生き生きとした表情がとても好きなので
毎作欠かさず購入しています。
塗りは前作と比較しても目に見えて進化していますし
細かい所では、モザイクの中まで細かく描かれているように見える程のこだわりもあり
CGの美しさは最高レベルです。
一つ文句をつけるとすれば
メインイベントに関係している一部のサブキャラに立ち絵がなかったことでしょうか。
【声:100点】
・雪都さおりさん
・車の人
・桐谷華さん
・夏野こおりさん
とキャラゲーの鉄板構成とも言うべき豪華声優陣。
最高の配役だと思います。
特に紗耶香の声が、私が最も好きな声優さんである夏野こおりさんで
更に、歴代の夏野こおりさんの声の中でも、最高に好きな声だったので
大変満足できました。
ずっと紗耶香の声を聞いてるだけで楽しくなれます。
ここだけで購入するだけの価値がありました。
私は、基本的に採点の際には100点をつけないようにしているのですが
例外的に100点をつけています。
【演出:90点】
主に立ち絵の演出ですが
・表情の切り替わりの多さ
・動き
・フェードアウト演出
・エモーション
等、素晴らしいです。
静止画を最大限活かした演出になっていると思います。
【シナリオ:50点】
メインシナリオが壊滅的でした。
・一介の学生がなぜか超人だらけ
・なぜか謎の組織との戦いが始まる
・各キャラのメインシナリオは、視点違えどほぼ同じ内容で、同じようなシナリオを4回も読まされる
・このようなシナリオが死ぬほど長い
等々、問題点が多数。
設定も話の展開も無理があり過ぎて、置いてけぼりにされた気分になり
部分的に切り取っても面白いわけでもなく
更に死ぬほど長いので、クリアするのがとても苦痛でした。
実際、コンプするのに4ヶ月もかかってしまいました。
もし、メインシナリオを全部切り捨てて、イチャラブゲーとして書いていたなら
このような低い点数にはならなかったと思います。
抜群とまでは言わなくても
独自の設定と心地良いテキストで、CGや演出の良さを活かしてくれるのが
クロシェットさんのシナリオだと思っていたのですが
今作では完全に足を引っ張ってしまっていると言わざるを得ません。
【総評】
CG・声・演出ともに文句のつけようのない最高レベルの作品であっても
シナリオが壊滅的だと、ここまで作品に対する印象が悪くなるということを
身をもって体験させてくれた作品でした。
『一般的な評価』
・65点
『紗耶香の声が好き過ぎてどうしようもない加点』
・15点
合わせて80点としています。