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dmshさんのアマカノ2+の長文感想

ユーザー
dmsh
ゲーム
アマカノ2+
ブランド
あざらしそふと
得点
94
参照数
1312

一言コメント

純愛モノのイチャラブゲー正統派ファンディスク、気になる点も多少増えたが、前作の評価点は全て据え置きの出来栄え。

**ネタバレ注意**
ゲームをクリアした人むけのレビューです。

長文感想

●はじめに
シリーズはアマカノ2のみプレイ。
前作で最初に結灯√をプレイして、メンタルにダメージを喰らったので攻略順を変更。
玲→ちとせ→咲來→結灯の順でプレイ。
前作で結灯に思い入れがある人なら、結灯√を最後に回した方がいいです。(最後以外はどの√から遊んでもいいと思います)


●評価点
・恋愛から新婚生活まで過程を丁寧に甘々に描いたシナリオ
前作でも評価されたポイントですが、今作でもその内容は変わっておらず、飽和砂糖水を胃に止めどなく流しこまれるようなゲロ甘なシナリオが楽しめます。
付き合って半年以上経ったからこそ見える、相手の一面や心情の変化をしっかりと丁寧に描いた点は素晴らしいです。
付き合い始めやキスやHがピークになりやすいエロゲという媒体において、キャラクターの心情をより掘り下げてそこに見せ場を作ったのはとても良かったです。
プロポーズや結婚式といったイベントもしっかりと描かれ、そこに辿り着くまでの心情の変化や過程の描き方は見事と言う他ありません。
前作と合わせて交際から新婚生活までを描いた作品なんで、長丁場の関係性の変化を丁寧に濃密に激甘に仕上げています。
前作と合わせて2人だけの甘々な世界を余すことなく楽しむことができます。
純愛エロゲの名作と評された前作の評価点は更に昇華されており、恋愛だけでなく新婚生活まで描き切った点は製作陣の強いこだわりと熱意を感じます。

・相変わらずゲロ甘なシチュエーションやテキスト
脳がおかしくなるくらい甘いです。
テキストやシチュエーションの質は前作に勝るとも劣らず、口から砂糖を吐き出して叫び出してしまうような純愛イチャラブテキストのオンパレードです。
変に捻ったり、すれ違いが続く様を何分も見せられたりということないので終始ゲロ甘なテキストが楽しめます。
終始顔はニヤけっぱなしです。
前作で好きなキャラがいた人なら間違いなく楽しめると思います。

・音楽
前作の印象的な曲や効果的に使用された曲は続投されておりファンディスクとして堅実な作りでありながら、新規曲や前作のアレンジ曲や夏の雰囲気に合っている追加曲もあり、一般のコンシューマーゲームなどと比べても一切見劣りしません。
前作に引き続きBGMの鑑賞モードがあったことも嬉しいポイントです。
挿入歌も前作挿入歌の声優カバー曲など追加されており、BGMに注目するだけでも楽しめます。

・グラフィック
前作と同等以上の超美麗CGばかりです。
服越しの下着のCGを見た時は、他のエロゲとのレベルの違いを感じました。
本作は夏をテーマにしていることもあり、夏服や水着や着物をきたヒロインの新たなビジュアルも楽しめます。
√によってヒロインが着ている水着が違うなど、グラフィック面の作りも非常に丁寧です。
プロポーズシーンや結婚式のシーンや子供が生まれて家族睦まじく過ごすCGもあり、結婚を描いた純愛エロゲとして必要な要素は全て揃っています。
新婚生活ではヒロインの婚約指輪がキラリと光るCGが多く、新婚モノとして見た時に非の打ち所がありません。
多様な構図のCGがありましたが、違和感を覚えるようなCGなどはありませんでした。
HCGもエロく濃厚な絡みを描いており、純愛モノでありながら一切手は抜かれてません。
イベントCGもHCGも幸せで溢れており、Hのプレイに捻りは少ないですが、マンネリ感や焼き増し感を感じさせない素晴らしい出来栄えです。

・E-mote
他の搭載作品をプレイしたことないので主観の評価です。
ソシャゲのように派手に動いたり、エフェクトがあったりすることもないですけど、全体的に落ち着いた雰囲気の本作には丁度良いと思います。
首を振ったり頷いたりするモーションは、違和感なく普通に動いてますし。
口パクも丁寧に作られており、テキストやボイスとの乖離のあるモーションなどもなかったと思います。

・Hシーン
恋人とより親密になれた多幸感や嬉しさをこれでもかというほど表現されています。
最高のCGとゲロ甘なテキストが合わさり、純愛モノとして見てもエロ目的で見ても存分に楽しめます。
前作ほどの初々しさや手探り感はないですが、結婚を意識したり、夫婦になったという観点から行うHも大変に美味しいシチュエーションであり、甘さの種類は異なりますが質は前作と変わらず、純愛エロゲ最高峰のHシーンが楽しめます。
プロポーズされたことの嬉しさを噛み締めたり、結婚して愛する人との赤ちゃんが欲しいと思いながらするHは多幸感に溢れると言う言葉では語り尽くせず、脳が焼けるほどに甘く、そしてHです。
ヒロイン達も遠慮が無くなったのか、前作以上に喘ぎ声を上げたり卑語を言ったりと、エロ目的で見ても和姦モノの並の抜きゲーの存在が霞むレベルの出来であり、十分満足できると思います。
ただ、日常シーンありきのHなので手軽にHシーンだけ楽しみたいという人には合わないかもしれません。
(エロゲに指摘するのも野暮ですけど、学生時代から数えたら5年以上避妊しないでHしていて、結婚して子作りを意識したら妊娠するって、ヒロインたちは隠れてピルでも飲んでるでしょうか?作中での経過時間が長い作品ですので、なあなあにした時の違和感は他のエロゲより多少感じます)

後、女性視点のHシーンがかなり多かった印象です。
賛否分かれそうな内容なので気になった点で後述します。


●各√の感想(プレイ順に書きます)
・玲√
クールな子なんですけど、体重を気にしたりとか女の子らしくて可愛いです。
グラフィック面でも美人さ加減が前作より上がっているような気がします。
料理してるシーンとか特に。
髪飾りを無くしたけどロッカーに置きっぱなしだったとかいうしょうもないイベントを、ここまで甘く二人の愛情が深まるイベントにするとかライターの技量を感じます。
しかし、相変わらず従姉妹との恋愛という感じは薄いですね。
前作でも疑問でしたが、付き合うのはともかく、現実問題として従姉妹との結婚ってそんな簡単に両家に認められるものなのでしょうか。

・ちとせ√
特に起伏に乏しいシナリオです。
そもそも、前作の開始時点でちとせと付き合わないで結灯や玲と付き合うとか、そっちの方が不自然なくらい仲良しですし。
主人公はホントによくこの状況から他の女性に手を出したな……。
キャラ的には相変わらずあまり趣味じゃないですけど、何か良かった点を書くなら、くらやみ坂でプロポーズするのはなかなかドラマチックでした。
妊娠とか産婦人科のくだりも、いい意味でリアルに幸せに描いてくれたことは良かったです。
このキャラの評価とは直接関係ないですけど、ちとせ√では生理について言及があったりHシーンにも影響があったのは意外でしたね。
(やっぱりピルとかは飲んでないのか)

・咲來√
第一印象としては、笑い方とか距離の詰め方とか性格的にはあまり好みのキャラではないです。
しかし、シナリオ読み進める内に意外と可愛いところがあって最終的には好印象でした。
前作ありきのゲームですし、新キャラはこれくらい目立つキャラの方が丁度いいのかも知れません。
引っ越してきた点とか心理的な面とか、結灯と共通点の多いキャラですし、そこからのストーリー展開は面白かったです。
明るく元気な外面とは裏腹に劣等感や本心を隠して生きている彼女が、主人公に一番愛されたいと思うようになるまでの経緯が丁寧に描かれており、読み物としても評価しています。

キスをするしないでシナリオの分岐もありますし、システム面でもキチンと告白するされるを実装してくれた点も良かったですね。
マップとかも本作だとこのキャラ限定のシステムですし。

ただ、良くも悪くも色々と黒姫結灯ありきのキャラです。
蓮池園の東屋が転換点になっていたり、劣等感から相手との身体の距離を見誤ったりとか前作の結灯√のオマージュと思われる描写が多いです。
キャラもシナリオも好きなんですけど、玲やちとせと比べると結灯との対比ありきのキャラ付けなので、彼女について評価しようとすると嫌でも結灯の影がチラつきます。
私は前作でも結灯√以外の不憫な結灯を見ることがとても心苦しかったので、正直どう受け止めるべきか悩みます。

他√の結灯の扱いについて書くと、長くなると思うので続きは気になった点に書きます。

あと、シリーズは2しかやってないんで、雪国編の内容についてはよく分からなかったです。
苗字のくだりとかもシリーズプレイしてたら察せるもんなんですかね。

・結灯√
前作で描き切れなかった一面も成熟した関係もどちらも楽しめる内容となっています。
前作もそうですけど、結灯√が一番好みでした。
ストーリー的にもファンディスクを出す意味が一番あったキャラだと思います。

友人も増え家庭科部で部活動を楽しむなど、主人公が絡まない結灯自身の幸せも描いてくれたのは嬉しいですね。(他√だと部活とか入ってないみたいなので余計に幸せが際立ちます)

相変わらず激甘な内容ですが前作で印象的だった、代わりに愛することはしたくないって言葉が主人公の口からまた聞けたのは良かったですね。
ラブラブな関係に少しの緊張感とさらなる甘さを与えてくれるのでとても印象に残っています。

主人公とは運命の出会いだと思っていたのに、咲來との出会いによって、自分の偶然や運命が特別じゃないと不安がったり嫉妬したりとても可愛いです。
嫉妬という感情を通じて、自分の本心と向かい合えるようになったのは見ていてとても甘かったです。

愛が深まり結婚ということを意識するからこそ、より自立して対等な関係として歩んでいきたいという流れは、イチャラブだけではなく、いい意味で空気を引き締めてくれました。
前作で主人公が、結灯の本心を引き出し自分と向かい合えるようになったからこそ、周りのことや恋人との関係にも目が行くようになったという彼女の変化や成長が楽しめました。

そして、前作でもかなり重い性格でしたが、今作では更に重くなりました。
この重さを本人もより自覚して、対等な関係の恋人になりたいと向き合うストーリーにしたのは見応えありました。
重さに磨きがかかって、めんどくさい女という側面を描写してくれたのは、ある種リアルな恋愛模様なのかもしれません。

ツンツンした態度の私に優しくするのはおかしいとか、どうしてあなたは私のことを肯定ばかりして叱らないのって、不機嫌になる様は乙女心と言いますか、恋愛に重きを置いた本作だからこそ焦点を当てられたと感じました。
相手のことをすべて受け入れるだけではなく、時にわがままなことを言い合える関係になっていき、恋から愛へと変わっていく過程は最高です。
この過程を日常シーンだけでなくHシーンも絡めながら描いており、純愛エロゲという観点から見て称賛する他ありません。

前作で非常に印象的な使われ方をした「Luna nueva」がまた聞けたのですが、流れるシーンが結灯が嫉妬するギャグシーンみたいなのばかりで、流れたら笑いました。

色々良かったエピソードはあるんですけど。
焼きそば食べたら歯に青のりがつくから恥ずかしいとかいう結灯に、主人公がキスをして歯の青のりを舐め取るとか、甘さの過剰摂取で堪らず大声を出して夜中なのに叫んでしまいました。
その後の主人公の浴衣を指先でちょっと摘むCGとかもいじらしくて最高ですね。
このときの結灯からの逆プロポーズとも取れるような発言は可愛すぎて、もう言葉では語れません。
もちろん、プロポーズや結婚式のシーンも最高でした、プレイ中は終始ニヤケが止まりませんでした。
(他√だとプロポーズや結婚に対して冷めた見方をしてますけど、結灯√だと心の底から喜んでくれており、主人公と交際したことによる彼女の心情の変化を如実に感じました)

全√に言えますが、結婚生活がおまけじゃなくて心情や関係の変化を丁寧に描いてくれたのは嬉しいです。
2人で海に遊びに行った先で子供を見かけて、子供について意識したりするのも丁寧なステップアップが魅力の本作に相応しいシチュエーションでした。
親との関係に悩み、愛情に飢え、自分のことが嫌いだった結灯が、母親になりたいと思うようになった経緯を丁寧に丁寧に描くことで普遍的なテーマでありながら、とても心に染みる内容となっています。

最後は前作のCGを意識したのか我が子を撫でるCGで終わり、胸に温かい気持ちがジーンと広がるような素晴らしい終わり方です。
結灯√だけは子供が2人いるのも個人的には幸せポイントですね。
(最初は年子かと思いましたけど、双子みたいですね)
自分の本心も分からず、悩み苦しんでいた彼女が、自分に対して自信を持ち、母親として子供に本心を持って接している姿は感動的です。
前作も今作も日常シーンもHシーンも全てこのシーンのための前振りと言われても納得します。
自分を好きになったからこそ、子供達にも自分を好きになってほしい、あなたが自分のことを好きなくらい私もあなたのことが好きと説けるようになった彼女の姿は正に母親です。
彼女が母親としての幸せを得られたことを心の底から祝福したいです。
ホントによかったよ……。


●気になった点
・結灯√以外の結灯が更に救われなくなった。
前作でも唯一の気になった点として挙げましたが、他√の結灯は更に不遇な扱いになり他√はシナリオに集中できませんでした。
狙ってやってるんでしょうが、他のヒロインへの印象が悪くなるレベルです。

他√では主人公が好きだと言って梳いでいた綺麗なロングヘアをショートにしたり、私のメンタルをジリジリと追い詰めるような描写が満載で苦痛を感じました。
前作だと表と裏を切り替えるアイテムとして髪留めを使用していたので、髪を切ったのは彼女が変わることを諦めたことを示しているのでしょうか。
(ゲーム的には恋をあきらめたヒロインである咲來のことも意識してるのでしょう)

他√で結灯が「きっかけがあればな」みたいなことを言うシーンを何回も目にしたり、他のヒロインには自分の気持ちに正直になって素直になることを諭すなど、前作の彼女の境遇を考えると見ているだけで悲しい気持ちになります。

こんなの一々気にしてるの私だけだと思いますが、結灯がブラックコーヒーを飲んでるシーンとか見るだけで、心苦しい気持ちになります。
(そもそも、なんで他√で結灯がわざわざブラックコーヒーを飲んでることを逐一描写する必要があるんだ?)

結灯√で結婚式の時、結灯から「今の自分を皆に知ってもらってなかったら きっと卒業した後は、誰とも会おうとしなかったわ」とか発言してて、他√でまさにその通りの出来事を見せられてからこの√を見ましたからね。
この√最後に回したからまだいいですけど、他√での結灯が不憫で可哀想です。
誰にも理解されずに本心を隠して生活していることは容易に想像が付きます。
あなたと出会わなかったら幸せにはなれなかった、という旨の発言も何回も出てくるので。

他√で結灯が他の男と付き合うとかは論外ですけど、素の自分を自己開示できるような女性の友達が出来たりしても良かったんじゃないですかね。
咲來√はそう言う面もありましたが、不十分に感じました。
怜やちとせは主人公と付き合わなくても人並みに楽しい生活を過ごせているようですし、なぜここまで落差を描く必要があったのか疑問です。

他√の結婚後は結灯の姿もチラつかなくなるかと思いきや……。
玲√では結婚式に呼んでも結灯は音信不通。
ちとせ√だと結婚式には呼んでも来ない上に、後日ちとせにだけ偶然出会い別れの挨拶します。
このとき「わたしにも、昔からなんでも知っている人がいたらーー」という発言もあり、結灯は妊娠しているちとせのことを見て何を思ったのでしょうか。
考えただけでも胃痛がします。

音信不通の玲√を見てこれより酷いパターンはないだろうと思ったら、こんなのが出てきて悪い意味で驚きました。
結灯好きとしてはこの2√は特に後味が悪いです。

一方で咲來√は、一見の価値がありました。
結灯の存在や家を出た決意に意味を持たせ、実体験に基づいた助言で的確に咲來の背中を押す様子は、変われなかった結灯にも存在意義を与えてくれています。
自分にはできなかったことでも咲來に思いを「託す」と取れる見せ場が何回もあり、まだ楽しめる内容でした。
(痛々しいことに変わりありませんが)

咲來√は卒業後も唯一、主人公とも咲來とも会って普通に会話してますし、そこまで悲惨な内容ではないです。
ただし、出番が多い分、胸が締め付けられるようなシーンも多いです。
もう一々セリフを引用して、結灯√の皮肉や当て擦りみたいになってるセリフのどれがキツかったとか書きませんが、分量では咲來√がトップです。

√毎のこんな違いを出す余裕があるなら、根本的にこの後味の悪さを解決してほしいです。

キャラの追加や結婚というイベントを描いたからこそ、プレイ時間の内、不憫な結灯を見る時間が増えました。
悪いんですけど、私には割り切ってプレイできませんでした。
単純な疑問なんですけど、他√で痛々しい姿の結灯を見せられて面白いと思う人いるんですか。
(あんまりキャラゲーはやらないので的外れな批判でしたらすみません)

本作の評価を前作より落としたのは全てこの点に集約されます。
結灯√の感動度は上がりましたけど、作品全体としての点数は下がります。

・更に起伏の乏しくなったシナリオ
このファンディスクにドラマチックな人間関係の変化や予測不能なストーリーを求める人はいないと思いますが、興味のあまりないヒロインで前作の焼き直しみたいなことされると流石にだれます。
シリーズ未プレイのため雪国編のシナリオについては良くわかりません。

・シリーズ未プレイ者を置いてけぼりにするイベント
前作にあった小ネタ程度ではなく咲來√ではガッツリ関わってきます。
ファンの多いシリーズのようなのでこのような試みは良いと思います。
私は評価を下げたりしてませんが、置いてけぼり感が苦手な人は注意です。

・女性視点の多いHシーン
今作は何故か女性視点でのHシーンがとても多いです。
約7~8割ほどのシーンで女性視点でのHが描かれています。

ザッピングによるヒロインの心理描写が魅力的な作品ですし、前作とは異なる側面を見せるためだとは思いますが、男性(主人公)視点での恋愛がメインですし、前作は殆ど男性視点でのHだったので、この変化は意外でした。
女性側から見て愛おしくて好きでたまらないという気持ち、それによって身体が熱くなって濡れてしまうという点を描いてくれたのも、十分Hでしたので私は気になりませんでした。

・気になった点まとめ
結灯が不憫な点以外は、私は不満には思っていませんが、前作と比べてやや王道から外れたところはあると思います。


●総評
元から評価が高かった前作のコンセプト通り、過程重視の純愛モノとして正統派のファンディスクです。
キャラクター・グラフィック・シナリオ・テキスト・BGM・演出など劣化した点も特になく、恋愛だけでなく夫婦になってからの関係も丁寧に激甘に描いており、キャラゲーとして文句なしの出来です。
新ヒロインの追加によって既存ヒロインにも新たな一面を与えており、自然にキャラクターの魅力を引き出せています。

続編ゆえに新鮮味が薄い点や更に起伏に乏しくなったシナリオなど気になる人もいるとは思いますが、このゲームをプレイする人は前作の雰囲気が好きな人だけでしょうし、評価を落とす程の問題点とする人は殆どいないでしょう。
前作のファンでも好き嫌いが分かれそうな要素は追加されたものの、気になる人は気になる程度の内容ですし。

しかし、前作のファンディスクだからこそ、なぜ結灯√以外の結灯をここまで追い詰めるようなシナリオにしたのか疑問です。
ファンの多いキャラでしょうし、もう少しマイルドなシナリオにしたり、罪悪感を薄くする調整はできなかったのでしょうか。