甘くて優しい気持ちになれる純愛モノのイチャラブゲー、シナリオは薄め。
⚫︎はじめに
シリーズはアマカノ2及び2+のみプレイしています。
本感想にはアマカノ2及び2+のネタバレも含みます。
ネタバレは一番最後にまとめて書くので、見たくない方はブラウザバックしてください。
●評価点及び各ルートの感想
・キャラクター(プレイ順に書きます)
紗雪
周りと話すきっかけを掴めず寂しい思いをしていた、高嶺の花の巫女姫様。
そんな彼女が等身大の自分を主人公やクラスメイトに出せるようになったのが見れて良かったです。
見た目も性格も3ヒロイン中で一番お淑やかですが、付き合い始めたら、強気な面があったり芯の強さを感じる発言や行動もあって、大人しくてオドオドしているだけの子じゃないのが良いです。
このルートはとにかく主人公が男らしく行動も性格も顔もイケメンで、紗雪が惚れるのも理解できます。
吹雪の中で紗雪を助け出したりとかナンパを撃退したりとか。
気になった点は後述しますが、総合的には一番好みのキャラでした。
聖
年上でサバサバ系、第一印象からは想像できない意外性のあるシナリオや個性を持っていた。
年上としての余裕とか包容力とかはあまり感じず、付き合い始めた後は怖いくらい依存してきます。
卒業したら気軽に会えなくなるかもとか、主人公が家に帰ってこなくてメールも通じずに連絡が取れないと、感情的に泣いたりなどちょっと寂しがり屋すぎる面もありますけど可愛いです。
卒業して都会の学校に行くのかと思いきや、新幹線通学するからこれからも一緒に暮らせるってオチは思いつきませんでした。
こはる
付き合ってからのストーリーがほとんど頭に入ってこないくらい薄いです。
付き合う前にストーカーみたいな男を追い返すのがシナリオの一番の盛り上がりだったと思います。
システム上仕方ないですけど、この流れで告白しないのもちょっと不自然です。
更にはこはるに告白されることを待つのはもっと不自然です。
(こはるに限ったことじゃないですけど、シナリオや主人公の性格的に告白されることを待つ展開自体が不自然な気がします)
ストーリーの起伏の少なさとは反比例するかの如く、胸が大きいです。
彼女のストーリーの薄さの一端は。胸の大きさを強調するようなテキストやイベントが随所に含まれていることも要因だと思います。
・グラフィック
10年前の作品ですが、今見ても十分、美麗かつ可愛いです。
現在のピロ水さんの画風と比べると、やや幼さや等身の低さを感じますが、好みの問題でしょう。
こはるとかは本作のグラフィックの方が合ってそうな雰囲気です。
・音楽
とにかく曲が良いがいいです。甘くて優しい気持ちになれます。
特にお気に入りの曲は。
想い、ひとつに
ふれあうココロ
雪どけはすぐそこに
・Hシーン
抜きゲーじゃないと思いますけど、シーンは濃厚で尺も長めで2回戦は当たりまえ。
お互いの好きという気持ちをもっと伝えたいというイチャイチャHは中々エロかったです。
⚫︎気になった点
・起伏に乏しいシナリオ
良くも悪くもシナリオは薄く起伏に乏しいです。
各ヒロインの悩みも。
聖は卒業したら気軽に会えなくなるだとか。
こはるは追試で悩んだりだとか。
シリアスな面も殆どないです。
そのせいか大したことのないようなすれ違いや問題でもずいぶん大袈裟なBGMが流れます。
紗雪は巫女姫という立場上の現実的かつ感情移入できる悩みだったので、シナリオ面も楽しめました。
事故か故意か本当に命の危険がある場面もあり、大袈裟なBGMにも意味を感じます
そして、彼女のシナリオを語る上で避けて通れない下記の問題人物がいます。
・紗雪の父親
主人公を試すために、無理難題を吹っ掛けたり、氏子に嫌がらせを強要するなど、平然と暴力や嘘を吐くモンスターです。
家父長制のお手本のような厳格な父親かと思いきや、妻や紗雪から怒られて嫌がらせを慎むようになるなど優柔不断な面もあり行動に違和感があります。
ただ、紗雪が守られる大人しいだけの子ではなく。
主人公を心から恋慕し大切に思う気持ちを感じ取れるシーンでもあったので、世間一般の評価よりかは私は評価します。
正直、他√はストーリー的な見どころをあまりなかったので。
婚約者として認められるために頑張った結果、主人公の頑張りが紗雪の家族に認められる過程や、父親に正式に婚約者になることを認められてから初Hをするなど、恋愛面でも丁寧なステップアップやイチャイチャを楽しめました。
・紗雪の主人公の呼び方
名前変更可能なゲームであることを加味しても。
あなたさまと、だんなさま呼びは流石に無理があると思います。
あなたさまの不自然さを隠すために、付き合ってすぐにだんなさま呼びにしたんでしょうか。
どのみち、正式に結婚もしてない相手に対する一般的な二人称ではないです。
聖が付き合い始めたあなた呼びになるので、重複を避けたのでしょうか。
⚫︎総評
甘くて優しい気持ちになれる作品。
キャラクターは可愛いし、シナリオも穏やかで甘い日常を楽しめます。
音楽面も良く、BGMは甘々な関係を更に引き立ててくれます。
Hシーンも手は抜かれおらず、恋愛重視作品ですがシーン数も尺も多くて長い方だと思います。
⚫︎アマカノ2のネタバレ
ここから、アマカノ2 のネタバレします。
紗雪は共通で割とすぐに悩みを解決できたのに、2の結灯ではなぜできなかったんでしょうか。
主人公と交際しなければ、結灯は変われず根本的な悩みを解決するのも難しいのは分かるんですけど、やっぱりきっかけを与えたりすることくらい出来たんじゃないでしょうかね。
2及び2+では√外の結灯を見るのが痛々しくて不憫で、他√では変われなかった結灯の姿を見せつけられるのが苦痛で苦痛で話がほとんど頭に入ってこなかったです。
その点、紗雪は共通で悩みが解決できたおかげで、他√のキャラやシナリオも楽しめました。
紗雪に関しては、特に珍しいシュチュエーションではないですけど交際した後に髪飾りをプレゼントして、その後立ち絵やCGに髪飾りが追加されるって2の玲でもありましたね。
紗雪の話を見て確信しました。
自分はただ好みのキャラとイチャつくゲームが好きなのではなく、紆余曲折を経てヒロインが自分を全て曝け出した上で、結ばれるようなドラマチックなシナリオが好きなんだと。