作品の志向性が曖昧、散々な出来。寝取り寝取られに辛うじて活路。
シナリオ３点（×２）：表裏分けた構成に成果が出ておらず、非常に無機的。なによりメッセージ性が欠落。
音楽７点（×２）：ボーカル曲が中々カッチリして良い。ファンタジー情緒もしっかり出ていて違和感なく聴ける。
画力７点：原画は良いけど塗りが見劣りする典例パターン。エロ以外のイヴェント絵は萌度もまずまずで良い。
キャラ５点：どのキャラも突き抜けたものがなく、即席的で惹かれるものがない。特にメインヒロインは影薄い。
エロ７点：寝取り寝取られ的には結構美味しいシチュ。陵辱もネチネチしていて悪くない。もう少し尺度があれば…。
操作性５点：最近の新作にしては明らかに機能不足で不自由。カードバトルも単調で面白味に欠ける。
量感５点：戦記モノとしてこの薄さは…。国もキャラも沢山出てきますが、とにかく扱いが粗すぎる。
世界観４点：国家単位の描写に全く厚味がなく、舞台がとても空々しい。シナリオが素気ないので臨場感も弱い。
（雑感）：あまり褒めるところないですね…。戦記モノでカードバトルで陵辱主体…いろいろ期待をかけるポイントはあったのですが、この薄っぺらさは…。とんでもなくショボいです。シナリオは表ルートで正義の英雄、裏ルートで非道な悪玉、と正反対の主人公が楽しめる仕掛けになっているのですが、それ以前に世界観とかストーリー自体の基盤が弱すぎるので展開に全く説得力がありません。スタンスとかの妙味を考える段階ではないですね。一方のカードバトルはかなり早いうちに作業化してしまい、これまた到底楽しめる水準ではありません。
まずまず良かったのはエロ。焦点の１つである寝取り寝取られは非常にオーソドックスで直球ど真ん中。これほどストレートな寝取られも珍しいので、シナリオの薄さに関わらずその妙味が楽しめるでしょう。ただテキストが薄く短めなので、今ひとつ盛り上がりに欠けるのが残念。勿体ないです。総じてどの要素も練り込みが中途半端、全体的にもどっちつかずでフラフラ、スカスカな出来。製作サイドはエロに特化した積りかもしれませんが、これではまだまだ弱い。田島直氏のキャラデザがみんな可愛いかったのが多少の救いでした。