短いけれど安定しており、さらっと遊ぶには十分なゲーム。
分岐までにキャラごとの話を選ばせつつ進めるタイプ。
パルフェ、さかあがりハリケーンのようなものと思って貰えれば。
分岐までが初プレイで10時間くらい、以後個別√が3～4時間×4つ。
キャラごとの話と言ってもそれぞれはそこまで長くないので各キャラにつき全部あわせて1時間くらい。
まとめると、総プレイ時間は約28時間。（ちなみに自分のプレイ速度は結構速いみたいです。）
同じLittleWitchの作品の中でも、ロンドリーフレットに最も良く似ていると思います。
手堅くまとめたシナリオに、いつもの原画、安定したBGM、そして隙のない演出。今回はそれに加えてVo有曲が多かったのが一応の特徴でしょうか。
欠点としては、主人公が最初からフラグ立てまくりなので、ヒロインが主人公を好きに「なっていく」過程がかなり端折られているところ。
これに伴い、全体的に話があっさりしていて物足りない印象は多少受けました。
またちょっとラストの盛り上がりのノリが軽過ぎる気がしないでもないかな・・
後は強いて言うなら御都合主義な話、ということになるんでしょうが、これは一般的なギャルゲーとそう変わらない程度という印象です。
良かった点ですが、まず個人的に取り上げたいのが世界観・ヴィジュアル・演出の一体感。よくあるのが背景だけ何か浮いている状態。また細かいところまで設定していないから起きる武器（などをはじめとする細かい持ち物）の質感の欠如。そういう心配が無いのがまずベースとしての作品の力を形作っているように思います。
次にBGMが単独で聞いても十二分に心地よいものが多いこと。
シナリオもきちんとポイントが押さえられており、熱い部分・萌えの部分・泣きの部分など取り入れている要素自体が安定していました。
まとめ
短いけれど安定しており、さらっと遊ぶには十分なゲーム。
これより上のものを目指そうとするとどうしてもライターさんのひらめきのようなものが必要になってきてしまうと思うので、なかなかコンスタントに供給するのは難しいレベル。
そういう意味でLittleWitchの地力の強さを示した良作だと思います。