最終ルートの展開に見どころあり、尖った個性を持つ作品
シナリオ
題材自体は良くある並行世界もの、周回を重ねるごとに舞台に変化が起き、最終ルートで謎を解明
という流れなのですが、最終ルートで明かされる真相はかなり意外で、考えさせられました
全体的にテキストが難解、またエロシーンが凌辱多めなので、人を選ぶ話であることは間違いないです
CG
枚数が非常に少ないし、そもそも立ち絵が出てくる人物がヒロインのメルンしかいない
そのメルンのキャラデザも微妙、一枚絵(エロシーン)は実用には全く向きません
過去回想を真っ白や真っ黒の画面で行ったり、低予算で作ったんだろなーと思う反面、
主人公の家の背景などは1999年の作品と考えるとかなり丁寧で綺麗
BGM
曲数は少ないのですがなかなかの良曲揃いで、演出の不足をよくカバーしていると思いました
キャラ
この話はプレイヤー=主人公、ヒロイン=攻略対象ではなく、全ては作品を、ひいてはライターの主張を
表現するためのひとつの駒にすぎません、そういう感覚で臨んだ方が興味を切らさず読めます
というと聞こえは悪いですが、メルンのぽんこつでけなげなキャラは嫌いではありませんでした
まとめ
孤独で人を信じられず、最後は神(○○○○○)にも逆らった主人公と、酷い目にあっても主人公へ優しさを
注ぎ続けたメルン、俺はひとの「無償の愛」を非常に抽象的に表現した作品ではないかと思いました
非常に短く、6時間もあればフルコンプできる作品ですが、なかなか尖った面白さがあると思いました
エロゲにエロだけでなく、18禁ならではの表現やテーマを求める人向けの作品です
シナリオ:B、CG:D、サウンド:B、キャラ:C
お気に入りのキャラ:メルン