前作の教訓からか風呂敷の広げ方を控えめにしたようですが…
広げた風呂敷が小さすぎてボリュームに不満を感じる出来になっています。
個別ルートはこれからまだ何か起きるかな?というところで終わり。
もう一味何かあっても良かったかなと思います。
世界観的にはもっと大風呂敷を広げることも容易だったはずです。
期待できそうな設定に比べて「勿体ない」と感じる出来になっています。
まず、小さな風呂敷でも説明不足の事柄があります。
・コレット√でペーニョとタベルノが妖精界から戻ってこれた理由
・サラ√でサラの人形に主人公の意識が入っていた理由
コレット√とサラ√は風呂敷のたたみ方が強引です。
どちらの理由も明かされずプレイヤーから見るとなぜそんな展開があるのかさっぱり理解できません。
サラ√の事象に関してはサラか主人公のどちらかに特殊能力がないと説明がつきません。
水曜の門と関係して説明しなければおかしいですがカットされたんでしょうか。
未回収で消化不良の伏線もあります。
・アルマンドがなぜ主人公を置いていなくなったのか?
・アルマンドとブランディーヌさんの関係
・ブランディーヌさんが過去に森で失踪した真相
・アルマンドが主人公を息子と呼んでいた理由
・主人公の捨てられたというトラウマは癒えているのかどうか。
ここらへんは何らかの未公開エピソードがありそうです。
アルマンドネタは伏線しか張られておらずヤキモキさせます。
再会イベントとか上手く作ればすごく盛り上がりそうなんですけどなんでないんだろう。
あと、今回は複数視点をやめたせいでキャラの心情掘り下げが浅いです。
コレットが主人公に告白されたときにすぐに答えず待ってもらうシーンがあるのですが
主人公視点だと「返事がもらえるまで緊張した」程度。
コレットとしてはサラに相談(兼「報告」兼「許可を得る?」)するのに葛藤があったはずなのですがプレイヤーにあまり伝わりません。
サラシナリオを見る限りサラは主人公に依存してますし、三角関係だったはずなのですがあっさりしたものです。
コレットは性格に難儀なところがあるので絶対気にすると思うのですがどう心の整理をつけたのがすごく謎。
気にしすぎてしまうようなちょっと面倒なヒロインが好きなので少し期待はずれでした。
色々文句を言いましたがモニカがかわいかったのと
クリア後追加回想に誤魔化されたので甘めに。
期待させる素材はあるのでもう少し丁寧に作り込んで欲しいところ。
追記 その他の未回収伏線
・Eremiaのルール変更はどうして起こっているのか。
・オットリーノ先生がなぜ「金曜の騎士」と呼ばれ人間界にいるのか。
・モニカたちの発作はあの村だと辛いんじゃないだろうか。
・サンタリキア復活祭での寄付箱。
時系列
10年前 エルモ拾われる→サラの家→ガスパーレの家→アルマンドの家
7年前の夏 ブランディーヌがアリシアの森で行方不明に。妖精コンビ拾う
5年前 コレットが体調を崩しがちになる
3,4年前 コレットが村に来る
3,4月前 アルマンド行方不明に
☆ #車イスのヒロイン##コレット ☆