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dakuryuさんのVolume7の長文感想

ユーザー
dakuryu
ゲーム
Volume7
ブランド
RococoWorks
得点
80
参照数
1867

一言コメント

特典冊子のネタバレは致死レベル&クリア後理解のため必須レベル。とりあえずエピローグの素朴な疑問の答え合わせを…

**ネタバレ注意**
ゲームをクリアした人むけのレビューです。

長文感想

TAKUMAの名前の由来はアナグラム。
「TOMARU(十丸)」と「KYOKA(梗香)」に含まれる文字を足して
「RYOKO(量子)」に含まれる文字をひくと残るのは「TMAUKA」
これを並び替えると「TAKUMA」になる。
自分は初見で「RYOKO」の名前が関係してるっていうのがわからなかったけど
あえて「引く」ってところがイタズラなんだろうか。
追記:「量子とガニメデ(仮)が十丸と梗香のDNAを受け継いでいるから、
量子と組み合わせて十丸と梗香の文字が揃うようにTAKUMAと名づけた。」らしい。

キャラは良い。絵と声はとても良い。さくら、由梨江、琴良がお気に入り。
ふわふわ浮いてるさくらは行動もそんな感じ。けっこう寂しがり屋なのがかわいい。
由梨江さん。自作の惣菜パンに使いもしないバーコード貼って購買で売り、
「サンド」と呼ばれるたびに「カプセルパン」と訂正する様はプリチーです。
琴良は秘密を抱えてる様を想像すると変な趣味に目覚めそうになるw 含み笑いが素敵。

シナリオは微妙に竜頭蛇尾?
前半の十丸、龍護、八代視点の話は丁寧な作り。
飾りは地味ですが退屈ではなく楽しいです。
大げさな展開は少なく、雰囲気がいいラブストーリー。
サプライズ的にさくら>梗香>琴良の順をお勧めしておきます。
後半の群像劇モードは微妙です。
序盤は説明丁寧ですがクライマックスになればなるほど説明が足りません。
キャラがどんな状況でどんな考えで動いているのかが分かりにくい。
群像劇の悪いところが強く出ています。ぶつ切りのクライマックスの連続。
クライマックスっぽいBGMもあまり間をおかず使用されるとすっごく冷める。
最後の締めはかっこよく十丸の「未来予測なんて要らない」台詞になっていますが、
本編とあまり噛みあわない浮いた一般論になってしまっている。
リョウコの力を借りて「未来予測には未来予測」で問題解決したし、
十丸が選んだのは「記憶が戻るのを自然に任せる」ってことだと思うのです。
テーマがよく分からない(が伝えたいことはいくつかあるっぽい)のも微妙な原因。
アフターストーリーを用意したのは手放しに賞賛しますけど。

●急展開の例
さくらがマルスでいつの間にか写真を撮られて広告塔になっている。
琴良がいつの間にかマルスに入る決心をしている。龍護と離れる決心までしてる。
さくらがいつの間にかメルクリウスタワーにやってくる。
(ここまではマルスに人物配置しなかったせい?)
梗香が目的?のTAKUMAがいつの間にか投げやりな態度になっている。
TAKUMAがなぜか梗香を見逃す。由梨江がなぜかTAKUMAを見逃す。
唐突におとづれるスフィア連鎖発生の危機。
(スフィアが人為発生可能=TAKUMAが1人で発生可能は別問題。
世界中のパソコン操れて仮想物理使える=スフィア人為発生可能も別問題。
PCスキルがいくらすごくてもカップラーメン1つ完成しないのが現実の感覚。
設定上可能でも構わないが説明(伏線)がないと展開や緊迫感が意味不明。)

●残った謎。
さくらは1年前になんで外世界にいたのか?誰が世話人?記憶封印?
ヴァレンティナの正体。未来のメモの存在。
ユピテル地下は未来の建物?(改装したときには設置済との台詞)

●時系列
十丸・龍護・八代編の時系列表(かなりテキトー)。
琴良√緊迫クライマックス時に八代とさくらはイチャイチャしていたという事実。
ゲーム内日付間違い(推定)は赤文字。日付無し推定は紫。本編イベントなしは灰
http://dakuryu.spawn.jp/erohyaku/volume7.xls

やってない人はOHPダウンロードページにある「ぼるしちおさわりCD」のプレイを勧めます。
ドラマCDの面白さはソフ特典>メッセ特典>>>初回特典な感じ。


☆ #大人と少女の恋愛 ☆
☆ #複数主人公## ☆
☆ #ひもパン##さくら ☆
☆ #しまパン##梗香 ☆