繰り返しに嫌気が差すこともなくシナリオをどんどん繰り返してゆくことが出来る秀逸なゲーム性を誇る。しっかりと作りこまれた名作。
テーマ、設定、ゲームシステムがうまくマッチして本作の魅力を高めている。最初人を巻き込んで自殺しようとか努力なんて無駄とか考えていた救いようのない馬鹿がそれこそ人生経験を積むにつれ、処刑される人間を見て人の命の軽さに義憤したり「夢でも現実でも嘘でも絵空事でも目の前で行われている事に対して真剣になれない奴は馬鹿だ！」（この台詞は効いた）と叫んだりと成長してゆくさまは非常に良かった。また、EDが非常に切なく生の無常を全編通して唱えているが、それと同時に生きることの可能性への応援も含まれているのがいいなと思った。声優陣はちょっとキャラと声質合っていない人もいた気もするが磐石。つーかドーラ役の一色ヒカルさん最高。絵は綺麗だしシチュエーションも豊富なのだからもっとエロの量があれば良かったのに。