今までのすみっこソフトにはB級感とでもいうのか、 「やってよかった」「人にも勧めたい!」と思えるほど楽しいと思えるものがなかった。 しかし今作は大きくないボリュームながらも構成やメッセージ性がしっかりしていて途中からは一気にやってしまった。
でも勧め方には悩む作品。
テキストにミスリードさせるというほどの大きな伏線やからくりはないが、最初からSFとかジャンルを教えてしまうと面白さが半減してしまうと思うのだ。
何?何が起こっている?どういう話なんだ?と考えながらプレイすると色んな味が出てきて楽しいと思います。
C†Cのあの時と同じような印象持ったなという場面もあったし、比べられるのもわかります。
しかしSF?としては向こうの方が硬派な感じで、考察の余地もあります。
こちらは後半になれば状況を全て説明されますし、最終的には明るい気持ちで終われます。
変な言い方になるかもしれないですが、C†Cは中二病的な面白さを追求した感じで
「はるまで、くるる。」はそこから難解さを引いて癒しをプラスした感じでしょうか。
序盤こそいきなりハーレムが始まって、抜きゲーみたいなのは勘弁してほしいなあと思いながら進めていたのだが、秋桜√辺りからどんどん引き込まれていって主人公と一緒に絶望したりしながらも最後にはよかったな~と思える作品でした。
それはそのままやってよかったな~に繋がります。
一季が絶望した時
体も記憶も何もかもリセットされて、同じところから延々と繰り返す。
終わってないけど終わってる箱庭を実際に想像して寒気がしました。
おそらく自分はその状態に一種の死を感じたのだと思います。
ハーレム、猟奇、ミステリー、SF、はるよこい
それが、はるまで、くるる。
あ、あと青葉りんごさんのきゅんきゅんボイスはやはりいいものです。