とてもじゃないですが、今時フルプライスで出すようなゲームではないですね・・・
1ルート終了時点で嫌な予感がしていましたが・・・
見事?嫌な予感的中しました。
最終的なプレイ時間7時間程度、どう考えてもミドルボリュームです、これ。
「猫撫ディストーション」をプレイしてみて、短いとだろうということは分かってたつもりでしたけどね、それにしても予想以上の短さに加え、シナリオの展開しなさでした。
簡単に書くと、ヒロインたちの障害を解決したらそれで終わってしまった感じ。
その障害もそこそこあっさり解決。
敵と思っていた人物も結局ほとんど動きなし、伏線と思われていたものもたいしたオチ無し、設定から予想外に話が広がることも無し。
あれだけ街の内と外の話があったので、何かしら主人公たちの街に大きな仕掛けや謎があるのかと期待していたわけですがそんなことも無く。
パッケージ裏にシナリオの説明がありますが、大まかに言えば主人公とその周りで運命部をつくって運命を見ようという内容がかかれているのですが、これもう終盤の方の内容なんですよね。
あの・・・運命部作って、そこから何かしらの運命に立ち向かう内容を期待していたんですけど・・・?
シナリオ進行はヒロインの章を積み重ねてそのたびにヒロインルートに分岐していくという、Trueルート目指せば一本道になるというもの。
そういう構成の時点で途中のヒロインルートの内容が薄くなるのはよくある話です。
しかし、ルート分岐のヒロインルートに行く選択肢を選んだ後にHシーンとエピローグだけって酷くないですかね?
はじめに書いた嫌な予感がしたというのは、最初のヒロインの章がメインヒロインのうちの一人かと思っていた梨鈴であり、しかもそれが20分かかるかどうかで終わる個別ルートで終わってしまったからです。
まさかサブだと思っていた二人よりも梨鈴の話が先に終わってしまうとは・・・
それでも、それでも、ともう一人のメインヒロインと思われる枢ルート目指して未来・えこルートとプレイしてみました。
未来の章、えこの章と思ったよりはボリュームがあり(それでも短いが)、シナリオもキャラゲの個別ルートを縮めたくらいにはなっていたので、ここまでほぼ登場の無い枢は、これまで出番が無かったこともあり見せ場を見せてくれるだろう、そう少しでも期待していましたが・・・
※ただし、ヒロイン個別ルートについては梨鈴と同様。
枢の章、最後のヒロインの章とは思えないくらいにかなり短いですし、内容も薄かったです。
未来やえこの話の方が作りこまれていてキャラも目立ってたとかどういうことでしょう・・・
最後の方まで登場しないわ、ヒロインの章での見せ場もほとんど無いわで枢は物凄く不遇なキャラに思えてしまいます。
プレイした私も枢についてはあまり印象が無いですね。
はじめの方にサクっと話が終わってしまった梨鈴も十分不遇なキャラですけど。
そして最後のTrueルートは最終的には自分の話。
まぁ予想通りというかなんというか、やっぱりなという感想以外なかったです。
a-YOUの正体や終盤の展開、ここまでの流れから最後はこれだろうと思った話がぴったりきた感じ、意外性は無し。
そこから何かしらの展開をしてくれるものと期待していたものの、今までのヒロインの章を終えるような雰囲気でそのまま最後も終わり。
ここまで共通ルートですと言われてもおかしくないですよ、これ。
後は部分的な不満点・疑問点を2つほど。
上でも十分不満点を書いてますが、それとは別の部分のことを。
・妹の謎解き部分(二進数変換)
「陽陽陽陰陰陰」→「100011」
「陽陽陽陽陰陰」→「111001」
ん????
これってただ単に陽を1、陰を0にするわけじゃないんですかね?
と思っていたらその後に
「陽陽陽陽陰陰」→「111100」
「陽陽陽陰陰陰」→「111000」
と出てきて、前二つの陰陽はミスなのかなと思いましたがどうなんでしょう。
明らかに陰陽の順番が同じの出てきましたし。
これがミスだとすれば、このミスの部分(前半二つ)を使って鍵を開けるわけですが、このミスしたで暗号で鍵が開いちゃうのはダメですね・・・
あ、これミスってるから鍵が開かないというシナリオかと深読みもしていましたがそんなわけもなくw
・ルナの絵について
未来の章で出てくるルナ、一枚絵はあるのに何故か立ち絵が無いんですけど・・・
頻繁に出てくるあたりからどうして立ち絵が無いんだと思っていましたが。
急に一枚絵として出てくるのでこいつ誰って感じでしたし、これはあったほうがよかったかなと。
そのルナの一枚絵で床に魔方陣のようなものを書いてるのもそれいらなかったんじゃないかなと思ったり。
~まとめ~
本作のシナリオ担当である藤木さんは、過去に「ELYSION」や「猫撫ディストーション」という良い作品を書かれていて、これら作品が好きで少し期待していた部分がありました。
それだけに今回の作品は残念でなりません。
期待をしていた雑学交じりのテキストが楽しめたということからこの点数にさせてもらったので、全てが全て悪いところばかりではないですがそれでもボリューム不足やシナリオの薄さといったところを見るとマイナス点が大きいです。
「猫撫ディストーション」が出てからのWHITESOFTは注目していますので、これからも藤木さんのシナリオ単独ゲームがもし出ましたら頑張って貰いたいですね。