お腹いっぱいご飯をくれる悪魔はぼくのお母さんで、えっちな天使はぼくのお嫁さんでした。水と油から始まる微笑ましい関係が、賑やかで楽しいやり取りが、心に温もりをくれました。定期的にこういう作品に触れていきたいです。
waffleさんはちゃんと遊んだのがこれで2作品目なんですが、共通したシステム音以外雰囲気が履修作と全く異なっていて驚きました。
魔力のこもったザーメン狙いの悪魔と、それを阻止したい天使。二人が押しかけてきて始まる四畳半三人暮らしは手狭だからこそ温かで賑やかで、またこんな作品に触れたいと思わせてくれるお気に入りの一作でした。段々とザーメン目当てだけではないアピール合戦になっていくのが、もうたまらんです。
以下、キャラとか、システム面とか、簡単に。
◯シルフィアさん
ライラさんの明け透けなイジリや下ネタで手玉に取られ、茫然とする世間知らずの天使さん。四畳半へ押しかけたはいいものの、ライラさんの手引きで美味しいものやら質素でないことを覚え込まされます。むっつり。表向きは主人公くんのバリキャリ上司です。
登場から暫くの間、レリーフ序盤の人事部長くんみたいに不出来な主人公を詰ってきますが、声と見た目がもろタイプなもんで、そこに時たま優しさの片鱗をひとつまみされたら嫌な上司だとは到底思えませんでした。かわいい。むしろ早くセックスしたくてしたくて辛抱たまらんかった。お手洗いの個室でようやく交わるシーンが嬉しくて嬉しくて。なお特にお気に入りの行為シーンは催眠下着コンテスト直後の快楽に呑まれてるシーンと、堕天しかけてもう一人の自分に犯されるシーン。堕とされかけた聖なる者にはやはりえも言われぬ魅力があります。
風花ましろさんは積極的に意識したことのなかった声優さんですが、今後名前を探すことが増えそうです。シルフィアさんにピッタリの良いお声でした。
◯ライラさん
魔力ザーメンを集めて母の復活を目指す悪魔さんです。質のいいザーメンのために朝昼晩のご飯をしっかり作ってくれます。商店街で食材の値切りとかもします。勃起ザコチンポ握ってお小水を出す介助なんかもしてくれます。嫁というかもう半ばお母さんだった。
購入時、容姿で特に惹かれていなかったものの、その距離感の近さとざっくばらんな態度に垣間見える母性が妙に沁みまして、プレイ開始後間も無く大好きになりました。長い舌を使った乳首舐め、チビ分身による耳舐め、分身セックス、ぶっちゃけそんなに抜けはしなかったんですが、かわいかったので全部お気に入りです。光る輪っかで精液を寸止めしてくるのは正直興奮したけど、射精障害引き起こしそうでもあり複雑な気持ちでした。
声優の蒼乃むすびさん最近フィーバー状態ですね、新作のメインヒロインでしょっちゅう見かける気がします。
主人公くん
お仕事できない、自炊しない、童貞、EDが物語開始時点の主なステータス。シルフィアさんがワザとストレス与えまくってたのもそうなった原因の一つですが、それがなくとも不器用な性分です。
我の強いヒロインに流され放題搾られ放題職場で乳首いじられ放題ですが、個人的にはそれがかえって良かったようにも思います。彼女らに好き放題させているからこそ、個性をノイズなく味わうことができました。
悪魔がエロいことするのは予定調和というかもはや正道じゃろという感じなので、天使に比べるとそこまで興奮できなかったのが残念。こ〜ちゃ先生の画風が個人的に抜き特化には見えないのも大きかったかも。何にせよチンポの鍛錬が足りない証拠です。
一方、天使ってやつは清らかな存在であることがデフォな訳で、そいつが淫乱だったりムッツリだったりするのは中々に興奮を唆られる訳なのです。シルフィアさんのシーンは抜きまくりでした。
七つの大罪を持ち出す通り欲望に忠実なライラさんに対して、表向き模範的な天使らしく質素倹約を旨とするシルフィアさん。当初水と油のように考えが相容れない二人でしたが、所属が異なるだけで根っから嫌い合っている訳でもなく。主人公と3人で鯛焼きを食べるシーンなんて、とても微笑ましくて。
甘味への興味に素直になれないシルフィアさんの態度を少しだけほぐすライラさんが印象的でした。流石ライラママさんなんだ。
あとあと、ライラさんに挑発されて自家製麻婆豆腐を食すシルフィアさんもかわいいです。最初は毒を盛ったとかぷんぷん( *`ω´)した癖に、段々辛さに慣れておかわりまでして。食後我に帰り、悪魔に屈したことを真っ赤な顔で否定するのがもう萌え萌えでした。
悪魔と天使が同じ食卓を囲む絵面一つとってもこの作品のお気に入りポイント。あたたかな食事は人と人を簡単に繋いでくれて、そこに天使も悪魔も関係ないのでした。
◯システム面
SD絵を軽く動かしてみたり、テキストウィンドウには各キャラ専用の吹き出し(台詞の感情に合わせて形が変わりがち)が用意されていたり、選択肢(天使と悪魔の天秤)が地味に凝っていたり。演出面の拘りがなかなか目について、好印象でした。
ただあの天秤演出、表示されるまでの間で地味にもたつきがあって、読むの早いユーザーには疎まれそうなのが玉に瑕です。遅い自分ですらやや気になるくらい。テキストウィンドウが上へスライドしていくシステムについては、表示速度ノーウェイト勢でもなければそこまで遅延を感じず読めるのではないかなと。個人的に一つ前の台詞が画面に残っているのは有り難いことで、万一読み飛ばしかけても何となく上見ればサッと目を通し直せるんですよね。
それから射精時、親の顔より見てきた謎の白い光と共に画面内が揺れるので、第一印象でどこぞの空中都市よろしく大崩落でも起きたかと思いました。特にライラさんによる初めてのフェラチオ、初めての射精シーンです。クリックしない限り画面が揺れ続けます。射精の威力強すぎだろとゲラゲラ笑いました。そんなところもまあ、この作品の楽しいところだった訳なのです。
最後に何か書くとすれば、エンディングについて。あれめちゃくちゃ好き。
作中CGを振り返りながら、ライラさんとシルフィアさんが二人語り。メタ視点を交えながらラストで深まった二人の親密さを感じさせるあのパート、めちゃくちゃ好きなので、他のゲームもああいったおまけ要素的な振り返り演出をエンディング中で設けてくれないかなと思ったりします。