コメディというには全般的にシナリオが重め。伏線があちこちに張ってあるため、全シナリオやらないとポカーンとするかも。雛シナリオは実妹モノとしては高レベル。
「コミカルひよこフル学園ADV」というジャンルはそもそも意味不明ですが、それ以上にシナリオは全般的に重めだし、ひよこは思ったより活躍しないしで、ちょっとタイトル詐欺がかっている本作。微妙な北海道ネタや桜の街というあたりがそれとなくそれ散るを連想させたりします。主人公はそれ散るみたいに面白いことをしゃべったりする訳じゃないんですが。
さて、他のレビュアーの方も書いているように、本作の目玉は実妹「雛」のシナリオです。
ぶっちゃけ、非常に病んだシナリオで、すさまじい閉塞感に襲われます。
雛の病みっぷりもかなり重度だし、ちゃんと存在をアピールする母親のおかげ？で背徳感バリバリです。甘々な生活というよりも、逃避生活をしている感じが強かったですね。
最後も結局、「開き直る」という、根本的な解決にはならない展開でしたしね。
ちょっとした純文学的シナリオでしたね。
個人的にはウタカタシナリオも切ない感じがよく描かれていたし、ちよこシナリオの迷走する青春的な展開も好きなのですが、やはり雛シナリオの病みっぷりにはかなわないかなという感触。ただ、イチャラブを期待するとダメージが大きいかもです。