渦巻作品の中でもシナリオに引き込まれた。攻略順は特に重要でPOVでも言われてたありす→深織→紬→結愛を推奨
今作は絵も安定しているしキャラも可愛く、特に話の完成度も高かった。
MagusTaleから始めて涼風のメルトのTrueへ続く流れで本格的なファンになったが、今作はWhirlpool作品でも印象に残る名作。
大筋は渦巻作品らしくファンタジー混じりの世界観の中で学友と過ごす中から物語の核心に近づいていく流れ。主人公の実態は他キャラを超えた存在であるのもお約束。
今作はHPからも伝わっているが世界観やBGMが他の作品に比べてどことなく儚い。
また、渦巻作品では久々に全員攻略後のTrue開放形式となっているためメインヒロインが他より明らかに優遇されてしまうものの、各ヒロインの伏線を含めたうえで一本に繋がる話になってる。攻略順は公式で固定でも良いレベルで重要。
ヒロインはサブや隠し無しの4人と多くは無いが、他ヒロインのルートでも多く関わるし個性的なのでTrueの流れを考えても十分だと思う。
結愛がメインヒロインとして十分な可愛さだったのも大きい。初登場時の神秘的な印象から親しくなってからの等身大少女まで演技と合わせて魅力的だった。洋館でのカステラを含めたひとときは作品の中でも好きな場面。
深織はゆるふわお姉さんキャラだけど年上らしさと可愛らしさのバランスが良いヒロインだったし、ブレないねぼすけ体質や昼寝部の部室の便利さと合わせて予想以上に必要なキャラだったのが印象的。
ありすルートは直接的な影響よりも世界観の説明や伏線に近かったが、自称妹キャラの人懐っこさとありす自身の魅力がつまってて応援したくなる。結愛と並んで好きなヒロイン
紬は特に良い立ち位置。「実は幼少から恋愛感情を抱いていた悲恋の幼馴染」も悪いとは言わないが、主人公の横で理解してくれる家族のような幼馴染を他のヒロインと結ばれても一貫してくれるので登場しても常に安心できた。
どのルートでも主人公が苦悩する場面は多いけど、人間関係のドロドロはほぼ無く悪役も居なかったので世界とその仕組みに意識を向ける事が出来たのは評価が高い理由にも繋がっていると思う。
最後は「問題解決、これにて一件落着!」といったハッピーエンドでは無いが理解の出来る展開だったし、予測出来ててもサブキャラ含めたキャラとの繋がりは感動した。
渦巻きの他作品と比べても話の規模は大きくないし、登場人物も多くはない。
だがありきたりとも言える人との繋がりを中心に置いた話でありながらシナリオ、絵、音楽など全体を通して完成度の高い王道感動作品になっていた。
テンポも悪くないので最後まで読みやすく、最近の美麗なグラフィックや音楽と合わせてとっつきやすいので悩むなら是非プレイして欲しい。
予想以上の完成度で満足。Whirlpoolの更なる成長を感じられて今後の作品にも期待したいです。