ヒーローではない人に贈るヒーローの物語。人生を尽くす平成最後の傑作。
次に狙ってる作品までの時間が出来た時に評判が良いのでたどり着いた作品。
OP映像見た瞬間に心惹かれて購入したが、繋ぎとして買ったのは間違いだった。
今までプレイした作品でも最高クラスに魂が籠もってて、こちらの心に殴りつけてくるかのような名作。
ボリュームもたっぷりで結局狙ってた作品が発売されても積んだままこちらをプレイし続けたが、話に引きづり込まれる見事な完成度で本当に出会てよかった作品。
グランドルートはとっても複雑でその都度関係を頭の中で組みなおさないと置いて行かれそうになるが、読み進めるほどに恐ろしいほどまっすぐで強い大雅とクロの二人の思いには最後まで感動を与えてもらった。
だが、それよりも恐ろしいのはサブキャラクターという名の主役たち。
各キャラが全力で自身の人生を生き抜いており、そこに込められた想いと触れるたびに涙があふれてくる。顔のあるキャラ達全てが印象に残ってて、脇役なんてものはいないんだと伝わってきた。
十夜、あさひさん、ナナちゃん、智仁。ナハトやあず咲さんなど全てのキャラに対して感想をいくらでも書けるほど生き生きとしてて、各々があがいた悲しみや理不尽に襲われる中でも小さな幸せに触れる物語の集大成こそが"さくら、もゆ"という一つの作品になっている。
最後に大雅が残した日記もこのような作品として人々の心に訴えかけていくのかな。
シナリオは姫織→千和(以降固定)でクリアしたが、間接的に各ルートのキャラは関わってるし水面下で絡み合っていて結果的には正解だった。立ち絵もないが遠矢とか親族含めたら物語の大半の話と関わり持ってるな。
夜の住人のやさしさや魔法少女達の想いと、作者の魂を感じる一生忘れられない感動作だった。