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charlesさんの新任英語教師・祐美子とテニスクラブ 濡れたアンダースコートの挑発の長文感想

ユーザー
charles
ゲーム
新任英語教師・祐美子とテニスクラブ 濡れたアンダースコートの挑発
ブランド
Guilty
得点
70
参照数
682

一言コメント

ある意味空前絶後。いろいろな意味で怪作といっていいと思う。

長文感想

本作は同名エロ小説のゲーム化であるが、なんとびっくり、シナリオ=小説そのまんまなのである。
(一言一句確認したわけではないけど、原作本と比較した)
エロ小説を一本持ってきて、絵と音をつけただけ。
まさにサウンドノベルでありビジュアルノベルである。
さらに絵に関しては立ち絵無しのスクリプターに優しい紙芝居仕様。

ゲーム製作工程はよく知らないけど、原作を選択した時点で
ストーリーとかプロットとかキャラクターの配置とかエロシチュの選定とか、
かなりの過程を飛ばせるのではないだろうか。
自分の知る限り、ここまで割り切ったことをやったタイトルは無いと思う。
(原作は二年前の発売で、タイアップの類ではない)

これと同じ手法をラノベでやって安く出せば出来の悪いアニメにするより
受けるんじゃないだろうか、と考えなくも無い。

で、内容について。
主人公は全国レベルのテニスプレイヤーで女子部員たちの憧れの的でありながら、夜の更衣室に忍び込んで顧問の女教師のパンツ・アンスコはおろかシューズまでネタにしちゃう剛の者。
途中で表題から外れてアンスコからストッキングにシフトするのは頂けないけど、
ストッキングはあえて破かないというこだわりを見せたりと好印象。

対する女教師は現場を抑えて弱味を握りおもちゃにするつもりが、
いつのまにか本気になっていたというあまり面白くないキャラ。

当て馬の後輩少女は夜の公園を全裸でさまよった挙句滑り台の上から放尿と、
どう考えても主人公にお似合い。

で3者による変態絵巻が繰り広げられるんだけど、
小説がそのままシナリオなだけあって分岐とか選択肢とか一切無し。
ラストは、まあ、タイトルから推して知るべし。

うーーーん・・・一本道なのは不満か。

そして、本作のもうひとつの特徴である生撮りモード。
主にエッチシーンなどで表示される生撮りアイコンをクリックすると、
実写のイメージ映像が出てくるのである。
まあ、撮影の手配さえしてしまえば写真を一枚撮るのはCG一枚作るよりはるかに簡単だし、
実際CGよりもテキスト内容を反映している場合も多い。
ただ、自分は実写ではピクリともしない、とは言わないが、
エロゲーやってるときにこんなもの見せられても困る、というのが正直なところ。
まあ、82枚と決して多くは無いCGの水増しのつもりだったんだろうけど・・・。

まあ、ビジュアルノベル第二弾とか続かなかったのは業界にとっていいことだと思う。