何かを選択すること、何かを選択しなかったということ
プレイしていて終わらないでほしい、と久々に思えた。
ノベルゲームの特性を生かした、非常に独特なゲームシステムをしている。
よってつまずくとやる気を無くすこともあるだろう。
自分も一度セクション2で詰まって投げ出しかけた。
新しいあらすじを作成するために、遡って選択肢を選びなおす必要があるが
そうすると以前選んだストーリーラインがリセットされて分からなくなるのが原因。
他の方が指摘していたが、樹形図のような形で全体の流れを視覚化すれば
分かりやすくなったと思う。
が、それをやると話の展開がある程度推測できてしまうので、
あえて不便な形のままにしたのかもしれない。
行間を読ませるタイプの物語なので
読了しても真相があいまいな部分はある。
EX2の最後で述べていたように、そこはそれぞれのユーザーにつむいでもらいたい、ということだろう。
文章の余韻を声が壊している面があるので、ほぼ声無しでプレイした。
ただEX2でちょっとした仕掛けがあるので、そこだけは声付きでやった方がいい。
個人的にはもっと上手な声優を使ってほしかった。
シンプルなピアノ調のBGMとすれ違う気持ち、郷愁を誘う物語に胸が締めつけられた。
彩野さんの寂しそうな笑顔が印象的。
大切なものはいつだって、失ってからその大きさに気付く。