いい作品と思います、でも名作には少し足りない
この感想には、「車輪の国、向日葵の少女」と「創作彼女の恋愛公式」への言及があるので、ご注意してください。
自分は「車輪の国~」を超える作品を探しているが、だからこそ縛られているのかもしれない。時間が経てば経つほど得られる経験値のせいで、ゲームを思うように楽しめなくなる…たとえばソフィアの杖は最初から伏線の予感はしていた。ゲームは選択肢がないので、展開はある程度予想出来る。
ソフィア√する時、「分岐のバッドエンド、あるいはデッドエンドさえあればいいかも」と心の中にはそう思いがあった。レイリ√は今のままで満足している、ミリィ√は「創作彼女~」の逢桜√の経験による不安があるから、逆にこの思いはない。でもソフィア√は最初から「バッドエンドはない」と知っているからこそ、展開はある程度予想出来る。もちろん、バッドエンドが良いという意味ではない、エンディングがとても良かった。しかし、ルート前半の「苛烈で冷酷」の設定を活用し、より適切な選択肢を使用すると、ソフィア√やこの作品は神作になると思う。
今のゲームは少ないけど、ErogameScapeのPOV「選択肢が印象的」にこういう説明がある、「ADV全盛のエロゲーでは、「選択肢」はゲーム性を生み出す演出として、必要不可欠だと思います。また、その「選択肢」を評価する事は、その作品のADVとしてのゲームバランスや、シナリオ構成力を知るのに役立つかもしれません。しかしその割りには評価されにくい「選択肢」をあえて評価してみようというPOVです。」個人的にはこれ以上ないほど同意だ。
「車輪の国~」と「アントリ」のシナリオ展開は実質的に同じで一直線、唯一の相違点は「車輪の国~」には複雑な選択肢がある。短いバッドエンドはメインシナリオには影響がないけど、それによってキャラクターをより豊かにすることができる。たとえば法月将臣はこのゲーム最大のポイント、賢一が特別高等人になったバッドエンドで、法月将臣の過去は、そのようなものだったと推測できる。だからこそ、最後の会話は、もっと印象的なものになった。
もちろん、それが必要だと言っているわけではない。前作の「創作彼女~」のような青春恋愛物語なら、一直線がいいかもしれない。純粋な恋愛物語なので、より直接的に、より印象的になる。
でも「アントリ」は「車輪の国~」と類似している、「人との繋がり・絆を描き」がこの作品の特徴である、バッドエンドを通してソフィアの「苛烈で冷酷」を作ることができれば、エンディングの最後の笑顔を見せれば、より感動的なものになる。
この作品の焦点はミリィ√けど、自分はソフィア√が一番好き
音楽も少し話したい、特に自分にとって、音楽は非常に重要である。適切な音楽は、良作を名作や神作へと導くことができる。
今作のBGM数は「創作彼女~」とほぼ同じだけど、戦闘シーンのため日常系や感動系は減るので、少し物足りない。しかし、増えると新企業にとっては経費が問題になるかもしれない…この話題はひとまず置いといて、今作は挿入歌がある、主題歌自体には何の問題もない、タイミングが少し残念だ。ミリィ√の最終決戦、シナリオの流れは「決戦開始、伏線回収、戦闘再開」で、挿入歌は戦闘再開に挿入される。本来ここでは問題ないけど、戦闘再開からのコンテンツが短すぎて違和感があった。クライマックスなのに、BGMが燃え始める時にシーンはすぐ終わってしまう…自分は挿入点は決戦開始から適切と思う
今のは「イベント」に合わせるためソフトな音楽を使うかもしれない、でも自分なら「Deciding the future、Deciding the future piano ver(作品にはない)、Deciding the future」はいいかも…?その上オーケストラverを作って、レイリ√の「その」シーンを使ったら(ソフィア√は分からない…)、「Deciding the future」は魅力的なポイントかもしれない
もちろん「Unravel Sky」も良い曲です、piano verは既定役があるので、そすると少し変かも。
いろいろ言われているが、音楽が悪いというわけではない、自分も「Various Sky」がとても好き(特にあのセリフ)。でも音楽上「G線~」の「Close Your Eyes」みたいな神曲、または「あおかな」の『「蒼の彼方へ」→「Way to Fly – 蒼の彼方へ –」』ような印象的な音楽があれば、この作品は一段階に進むことができる。
とても楽しみにしている作品、いい出来だとは思ったんだけど、もっと良くなるんじゃないかと思って、気づかないうちにもっとたくさん書いていたんだ。Archiveの次回作がありそうなので、楽しみにしている。