かなりの文章量がありながら飽きさせない展開の連続であり、尚且つそれぞれの登場人物のキャラも立っており没頭させるだけの魅力ある作品でした。神話や古事記といったものが深く関わってくる関係でその手の知識が少し入ってくるのも良い。
・シナリオ
文章は読んでいて一切のストレスを感じさせない独特な緩さがある。
物語のテンポや展開は絶妙なものがあり、止め時を見失ってしまうほど。
結末としては尻切れ蜻蛉のように感じるが、文章量を考えると不満に思う程のことではない。
むしろ続編の可能性を感じられるだけ幸せというものかもしれません。
続編ないしFDを出す可能性の高いブランドでもあるので、首を長くして待ちたいと思います。
夏が舞台となってはいるが、夏らしい要素はほぼ存在しないのでプレイする時期を考慮する必要性は薄い。
・音楽
平均的。
特別良いと感じるものはなかった。
初回封入特典のOSTにはBGMのみでOPとEDは未収録なので注意。
またゲーム内では"神おわすこの世"と表記されているが、OSTでは"終わりと始まりと"と異なる題名で表記されている曲が存在するが理由は不明。
・システム
解像度変更なしでの全画面やマスター音量調整といった基本的な機能は全て実装されている。
強いて欠点を挙げるなら"ふることぶみ"での文字が小さ過ぎる上に読み難い古風なフォントが使用されている点ぐらいか。
・絵や背景
立ち絵やイベントCG共に高水準で纏まっている。
・総評
満点を付けられる程の強い影響を受ける類のものではないが、全てが高水準で纏まっているので万人受けし易い作品かもしれません。
迷わず購入することを強くお勧めします。