ストーリーの掘り下げが甘く、特に本来他人であるこの子達がなんで妹なの?という説明がまったくない点は見逃せない。しかしながら妹たちの魅力とその絡みはそれを補うだけのポテンシャルを秘めている。
○説明とか
おにキスやおにギュっぽい作品だなぁ…と思ったら普通にチンポジの前身ブランドだった。
タイトルで「お兄ちゃん」を押し出しておきながら、ヒロイン4人中、3人は実妹でも義妹でもないっていうのはなかなか冒険したと思う。
個人的にはこだわらないが、ここで合わない人は止めておくべきだろう。
毎日、どの妹にお世話になるのか妹を選んでデイリーストーリーを楽しみ、最終的な一番多く選択した妹のルートに進むという流れ。
ゲーム開始すぐに分岐が発生してしまうが、同じ妹を3回選ぶとルート確定となり、ルート確定ではない日は日常パートが用意されている。
逆に言えば各妹を2回ずつ選んでもルート確定とならず、最大8回の日常パートが見られる。
CG回収などはないが、ルート前のフラットなお兄ちゃんと妹同士の掛け合いが見れるのでどこかのタイミングで必ず見てほしい。
○なるべくネタバレしない感想
”シェアリング”までのエピソード補足はあったものの、そこに至る前での前提条件、なんで彼女らとこんなに仲がいいのか?お兄ちゃんとの出会いはどうだったのか?という説明がほとんどない。
妹ゲーを押し出すのであれば妹ならではエピソードを見てみたかった。ぽっと出のヒロインと違い、今まで一緒にどうやって生きてきたかっていう背景は「妹」を語る上では個人的には欠かせない。
妹自体の質は良いのでこの部分が本当にもったいない。
かわりに、というわけではないだろうが、ルート入ってからも単純に恋人同士にはならず、お兄ちゃんは兄として、妹は妹としての立ち振うところは非常にポイントが高い。
お兄ちゃんから妹への、妹からお兄ちゃんへの愛情がストレートに感じられまくるのがこのブランドのいいところ。
またエロシーンがやたら多い!(個人的にはちょっと過食気味だが…)
しかもそのすべてのHシーンがダイアリーパッチがあれば妹視点のフルボイスで見れたらしい。なんだこの力の入れようは。
総合的には後継のチンポジの方が自分好みに調整された作品になっているなという気がしたものの
絵柄や妹の魅力、兄妹イチャつきっぷり(特にエロ方面の!)はさすがなのでそのあたりがポイントなお兄ちゃんは買い。
○キャラクターとかルートとか
・せせり
一見ツンデレっぽいけど実は全然ツンデレじゃない。お兄ちゃん嫌いとは言わない、いや言うけど、むしろ大好きと言う。ツンデレデレデレぐらいの絶妙な配分が新鮮で可愛い。
似非ツンデレなので子供っぽい言動をみせるものの、長女(?)らしく他の妹たちに対してはお兄ちゃんと連携して結構世話焼きな面を見せる。良いね。
お兄ちゃんが大人すぎるせいでどの妹ともあまり対立したりしないが、このルートだけは本気で喧嘩したりじゃれ合ったりするので、ある意味一番兄妹っぽいルートだった。
・双葉
唯一の一人暮らし。まあ他の家も親なんていないようなもんだが。
「撫子」という名(苗字)のイメージ通り、奥ゆかしい、大人しい妹。しっかりしているので兄妹の中ではブレーキ役。と見せかけて意外とむっつりだったりするギャップがたまらない。
こちらも好感度MAXからスタートするので、二人きりになると推しが強い。
あんまりストーリーがどうこうっていうゲームじゃないが、その中でも双葉ルートはまとまっていてよかった。
・ちこ&ゆう
二人で1ルートってのはもったいない。。と思いつつも、双子妹ルートというのもあまりないので新鮮。元気妹と引っ込み事案な妹がうまく相乗しあっていいコンビだと思う。
と思いきやまさかの追加分岐↓
・ちこ
奔放系妹。突発的かつ予測不能な行動を取りまくり最初から最後までずっと妹に振り回され続けるルート。
キャラクター設定合ったいかにもな展開ではあるものの、多少過食気味で妹への愛が試されるかも。
・ゆう
小動物妹。お兄ちゃん含め、兄妹たちが彼女のために色々考えたり支えたりようとする姿勢が良い。お兄ちゃんに至っては父親と娘ぐらいな距離感。でもエッチはする。お兄ちゃんだから仕方ないね。
個別ルート後もちこを中心にちょくちょく兄妹が絡んできて、家族愛を感じるほっこりルート。