純愛してると間が持たない、浮気してナンボのゲームですね(笑)
いつかはやりたいと思っていたのに手付かずだった、風麟ゲー最高傑作と名高い作品。
少し難易度とヒロインの年齢層が高めの箱庭型恋愛SLG。歴としたSLGです。
フラグ管理も難しいですが、最大のネックはおよそ450ターンという一周の長さかと。
婚約者の円と純愛を貫くと修羅場もNTRも発生しないので、2月中旬ごろにルート確定して、およそ150ターンひたすらバイトと種付けをして同じシーンを繰り返し見ながら日数を消化する作業プレーとなります。
これに対して、メインの咲良を攻略し始めると修羅場が展開。さらに姉妹以外に手を付けると咲良に対するNTRキャラが活動を始めるので忙しくなります。このゲームを楽しむためには咲良のイベントを進行しつつ、あちらこちらで浮気しまくる必要があります(笑)。
このジャンルとしては破格と言って良いシナリオの充実ぶりだと思います。ラブコメ調のストーリー部分とか、修羅場の展開など非常に面白い。また、ある程度シナリオがしっかりした作品はエンディングの余韻もしっかりと備えてほしいと思うのですが、ここもきちっとしていると感じます。咲良エンドは本当に良かった。
エロの部分も非常によろしいです。元々等身の高い絵が好みというのもあるのですが、エロ表情にこだわりを感じます。
ただし、抜きゲとして見た場合に、ストーリー部分が長く、ゲームの難度もあって、かなりまどろっこしいと感じるのではないでしょうか。CG数も当時としては少なくないのでしょうが、SLGというゲームの性質上繰り返し同じ絵を見ることになるので使い回し感を感じさせる部分があります。
ゲームとしてのNTL・NTR要素はありますが純然たるNTL・NTRモノという感じではありません。これは尺の問題というより、鬼畜的あるいは変態的な部分といった性質のところの違いじゃないかと。また、人妻・未亡人モノではありますが絵柄の可愛らしさもあって熟女モノという感じも薄いです。このジャンル特有の、エロとは違う意味で汚くいやらしく描いてナンボという感じが無いので、そういうのを期待するとコレジャナイ感を受けると思います。これは後発の風麟監督作品すべてに言えることかと。
さらに、HRが最終目的ですがボテHとかもありません。着衣立ち絵のみ。ただ後発作品を考えると、この作品の場合はこれで良かったのかなぁというのが個人的感想。「やってやったぜ!」みたいな感覚を味わうにはこれで十分だし。凌辱苗床モノとかなら別だけど、恋愛シナリオ的なものでエンディングだけボテH出すのって蛇足感があるんですね。あくまで個人的にですが(笑)。
長いゲームなので完全にやり込んでないのですが、キャラクターの魅力やエンディングの余韻など非常に好みの作品でした。一気にやると疲れるが、時間を置いてまたやりたいな、と思わせてくれる良品です。