NTR館物ADVと見せかけた敗北H付拠点防衛型SLG。母娘を守る少年の話と見せかけて長髪イケメン策士が美人のお姉さんをとことんイジメるお話。
大好きです、このゲーム(笑)。妻しぼりよりこっちの方が面白かったなぁ。
まず、ゲーム面。一応NTRモノの体裁を採っていますが、パラメータ管理して阻止することができる仕様です。いつも通りイベント進行とともにNTRキャラが活動を始めますが、NTRを防止するために防衛戦を行うことになります。貞操ガードという防壁で攻撃を防ぎ、破られるとNTRイベントに移行する形。主人公は各ヒロインと会って純愛イベントを起こすことにより貞操ガードを修復したり、防御力を増したりするわけです。場合によっては手が足りなくなるので、ヒロインを見殺しにして他のヒロインを守りに行き、事後で防衛力を回復させて攻撃に備える、と。
ここまでで判る通り、ADVでは断じてありません。完全な戦略SLGです(笑)。本作はターン制ですが、仮にリアルタイムであればタワーディフェンスをイメージしてもらえればわかりやすいかと。
個人的にNTRモノと敗北凌辱モノは違うジャンルと思っているのですが、この分類で言えば本作は後者だと思います。拠点を制圧されるとヒロインが敵に凌辱されるジャンル。そんな感じしか受けませんでした(笑)。
なお、一周は200ターンくらい。ちょっと長めですが、まあまあ適正という感じがしました。
話としては近年のアリスとしては珍しいダーク調。宴と呼ばれる秘儀に姉の琴音が差し出される話を軸として、ママン、妹に迫る魔の手を退けながら愛を育んでいく(要はいつも通り孕ませる)ストーリー。ただ、前述の戦闘システムもあって暗さが感じられません。防衛戦に入り、「貞操ガード展開」と表示され、専用の戦闘BGMが流れる時点で完全にギャグになります。狙っているとしか思えません。
また、この話の真の主人公は篠原でしょう。誰が何といっても篠原が主人公です(薮井は異論として認めますが)。なかなかの悪党ぶりを見せてくれるのですが、宴の運営担当だけあって琴音への執着は並々ならぬものがあります。精神的にも肉体的にもジワジワ追い込んできます。エロの数は主人公の方が多いですが、インパクトは篠原が上です。琴音の体に投げ捨てられるゴムの数がこのゲームの全てです。NTR専用BGMが無駄にカッコイイのも笑いを誘います。
エロシーンも淫靡な感じを狙っていて大変美しい。ムチムチでアマアマの琴音・紗夜、ロリっぽいが暴走気味にヤンデレ化していく莉々子及びツンデレロリメイドの隠しヒロイン雪乃と一通り揃っています。ヒロインの人数はこのくらいがちょうどいいなぁ。
ただし、NTRテキストにも多用される♡マーク、安いホールのような断面図、特撮の光線技のような神秘アニメーション、奇人揃いのNTRキャラなど、すべてがネタ方面に向いています。シナリオ自体がファンタジー級のぶっ飛び具合ということもあり、悲壮感・屈辱感がありません(笑)。
絵師がMINーNARAKENさんということもあり、魔女の贖罪の後継という感じですね。TAMAMIさんは入ってないですが。あれも凌辱モノと見せかけた完璧なギャグ展開でしたね。
主人公はショタっぽい感じを受けるのですが、ハイティーンの設定じゃないかな。ママンとの絡みだとショタっぽい感じを出してくるのですが、琴音相手だと結構細マッチョだったりします。この辺はちょっと一定しないのでお気を付けください。琴音とは姉弟という設定ですが、ソフ倫通っているのでお察しを。
以上、ゲーム面、演出、シナリオ展開総じてダーク調の雰囲気を出した凌辱風ギャグエロゲーだと断言します。明らかに狙ってます。こういう暴走気味悪ノリ感が出ている方がアリスっぽくて好きですね。シナリオ書いてて楽しかったんじゃないかな(笑)。
NTRゲーはちょっと、という人も、プレイしてみるとかなり楽しめるのではないでしょうか。まあ真正のNTRゲーかと言われると違うかなぁと思いますが(笑)