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black777さんのTiny Dungeon ~BLACK and WHITE~の長文感想

ユーザー
black777
ゲーム
Tiny Dungeon ~BLACK and WHITE~
ブランド
Rosebleu
得点
61
参照数
2204

一言コメント

妙に一枚絵が多かったけど・・・これ元々3√分想定してたのを√削る代わりに詰め込んだとかじゃないよね・・・?

**ネタバレ注意**
ゲームをクリアした人むけのレビューです。

長文感想

いや、まさかの1ルートとはw

パッケージとかどうみても4人分はあるとしか思えないのにやってみたらまさかのヴェル固定とかw
でもプレイ前の一番期待はヴェルだったのと、露骨に今後に繋げる展開があるのが救い(分割商法だから買うかどうかは別にして)なのか・・・

いつもはルートごとに感想書くところですが、ルート固定なので今回はお気に入りキャラ順に書いてみます・・・

シャル
正直今回一番お気に入りキャラがサブだったという・・・
神族は銀髪の含有率が魔力量と比例するので、銀髪が多いほど良いという設定ですが、正直一般市民シャルの金髪のほうが絵的には良かったんだよなぁ・・・
アーロンに水をかけてしまったというどうでもいい(というかもっとやれw)理由で絡まれているところを主人公の白鷺姫に助けられ、以降「パパ」と慕ってくれる町の女の子なんですが、今回のキャラ勢ではこのシャルの純真さが一番良かったです。
なので、途中のシーンは勘弁してほしかった(涙
ところで謎のローブの正体、声的にシャルと中の人同じ?

ヴェル
魔界の黒翼こと、ヴェル=セイン、その正体はひたすら姫にデレまくりの体験版ラストのノリ全開でした。
体験版では無敵キャラ扱いで出てくるし、本編入ってからも基本的にはトリニティの学生最強ポジで進むのに実際にここぞというときには姫に参戦を止められたり、あるいは負けたりと微妙なところがあった。
最後の最後で全力を出せるようになるけど、正直設定からして反則級すぎるw
今後、別ヒロインがメインの別ルートがでるとしても、最終的にヴェルの能力あれば戦闘系は負けようがないような気がする・・・
恋愛に関しては、自分以外の女と姫の関係にこだわりがないようで、その辺では今後も扱いやすいキャラですね。

オペラ
青山ゆかりによる壊れ系メイド、今回はイイ味出てたと思います。
スカートから出てくる謎のアイテムとか、主人をダシに使うメイドとか、今作のギャグの半分は背負ってる感ありました。
それと休日の髪を下ろしたところとかもいい感じでした。キャラもちょっと違う風味が出てたし。
今回はHシーンはメインの4人のみでしたが、正直メインヒロインは使い切った感もあるし、クルル√とかになれば3Pとかオペラとのシーンには期待します。


姫とともにトリニティでただ二人の人族である白川紅。
姫を除くと出てくるメインのキャラ達の中では設定上は一番弱いはず(それでも一般生徒の中では強い方だが)のわりに戦闘シーンでは結構活躍してる感じがして、アーロンとかの暴走系の力任せなところで力負けする以外はがんばってた。
日常では姫と同室ということで前半は身体を張ったサービス満点でしたが、メインヒロインが揃うにしたがって徐々に出番が減っていったのがちょっと残念かも。
選ぶべき未来の扉には名前が出てこないというあたりで、メインの√が今後出てこない懸念があるのがちょっと残念です。
でも、3√とは別にハーレム√かシャル√か紅√がTrue扱いであったらいいのになぁ・・・

ノート
ボクっ娘王女にして完全銀髪の神族。
ヴェルの覚醒後を除くとゲーム中最強キャラで多分竜族最強のクルルにも相性悪いのに勝てそうである。
ノートの正体や悩みに関しては、本作がヴェル√であるためかほとんど語られることなく、最後の最後でその苦悩に自らケリをつけることに・・・
正直、メインヒロインのわりにあまりノートについて語られることはないし、Hシーンがなければ本当にサブキャラで終わりだったところである。
まぁ、ノートについても別にノート√がでればもう少しは別の展開になるんでしょうねぇ・・・
でないと最後が悲しすぎますね。

クルル&アミア
妹キャラが二人も・・・そして結構キャラかぶってて・・・今回この二人が思ったより印象に残りませんでした。
ヴェルとかオペラとか、主人公と絡みが多いキャラがいるのもあって、妹キャラの纏わりつきみたいなところもそんなに感じられず、私の場合はシャルの方がお気に入りだったのもあり・・・
とりあえずアミアは、序盤の戦闘はそれなりに良かったけど、魔法マニアのわりにそんなに色々な芸があったイメージはなく、単純に遺失魔法の使い手ぐらいのイメージしかなかった。
クルルの方もヴェル・ノートに比べると実力的に一歩劣っているのか(全力が出せない仕様のようだが)、戦闘でそれほど目立つところがなかった。
二人とも別√ではもう少し活躍できることを祈ってる・・・ あ、でもとりあえずアミア、白・ピンク・緑大変おいしゅうございました。good job!!

以下、点数内訳
【シナリオ】22/35 → 14/35(2011.4修正)
とりあえず何はなくとも1√というのが評価として厳しいところです。
OHPに続編決定済みとあるので、これで終わりってことはないでしょうけど、メインヒロインごとに作品売るとかいうのはちょっと想像外でした。
世界観やヴェル√そのものの出来としては、そんなに悪くないとは思うんですが、ヴェル√として見るときにはノート・クルルのHシーンは、夢はアリだけど実際のシーンはいらなかったような気がしたり・・・
今後続編が出たら改めて評価してみたいですが、出るのかってのもともかく最低でもあと2本も買わないと話が完結しない・・・のか・・・

【原画・塗り等】22/35
今回は世界設定で、神族・魔族・竜族・人族と4つの種族設定を入れている分各種族ごとに絵師が異なっているようですが・・・
まぁ確かに種族によって特徴が変わるのはわかるんですが、絵師ごとのキャラが結構違っているので違和感がありました。
この辺は難しいところですねぇ
背景や塗りは結構良かったと思います。

【音楽・歌・ボイス・ムービー】15/20
ダンジョンのBGMとか雰囲気を出すところはそれなりに良かった気がするんですが、全編通して聞いてるとちょっと曲数が少ないのか同じ曲を繰り返し聴いている気が・・・

【システム】6/10
発売日にパッチが・・・というのはまぁ置いておくとして、セーブ・ロード画面が常に1ページ目表示で最新セーブのページ表示がされないのが何気に面倒でした。
あと、フルスク2を選んでるとデフォルト右クリックがウィンドウ消去で、タイトルへ戻るやゲームの中断を選べないとか、その辺にシステムの粗が見えました。
ところでクリア後おまけにBGM視聴メニューが無いのは・・・気のせいでしょうか?

【総評】
総じて惜しいゲームになってしまったというのが印象です。
体験版での世界観や導入、常に前向きな姫のキャラなど、いいパーツがいっぱいありますが、さすがにヴェル√1つのみというのはちょっと厳しかった。
最低でもあと2√分出るんでしょうけど、そこまでやってみないと評価がしづらいですね。

・・・とりあえずシャルが救われる√がなければ納得できない!!

(2011年4月修正)
分割だけでもなんだかなぁ…と思っていましたが、4分割はやりすぎな気がするのと2作目以降情報が何も出てこず、未完臭もしてきましたね。
初回採点時は、2作目以降が1作目途中からの分岐だけのいわばアペンドディスク相当だとは思っていませんでしたので、その前提としての1作目として再プレイ・再評価しました。