主人公の素晴らしさが突き抜けている
○○年エロゲをプレイしてるが、未だに彼を超える主人公には出会えていない。
ただひたすらに明るく楽しいキャラクター。感動的な要素は薄く、バカキャラに近い面も多いのであるが、行動や言動を全く不快に感じさせない。
シニカルやモラトリアムが蔓延るエロゲ主人公界(※オタカルチャー全般だけど)において、非常に稀有な存在である。
「ゆのはな」において重要な点は、この主人公に村が巻き込まれていくというプロセスにこそある。
多くの作品がボーイ・ミーツ・ガール的に進行するなかにおいて、今作は全く別の過程を辿っている。
表面的には『受け身進行』であるはずなのだが、内容的にはヒロインが主人公に振り回されるガール・ミーツ・ボーイとなっている。
このような展開がなされるタイトルは実は非常に少ない(ブランドとしてはAXLがこの手法を多様している)。
「読み味」として単調になってしまう危険性もあるが、物語を楽しむ上で欠かすことの出来ない要素であることは明白である。
ただシンプルに明るく楽しい。
本来のギャルゲーの有り方はこのようなものではないかと思わせる名作。