インテリジェンスに愛を
宇宙関連・天文関連に興味がある人間であれば100%が「あーね!」となるであろう例のアレがモチーフの今作、そんなわけで概念ではなく物理なのである意味ではシリーズの中で最も分かりやすい、実際そういうシナリオを提案している科学者も結構いた感じなのでスルスルと頭に入ってきたユーザーもいたのではないかと思う
ただそれ故に「取って付けた感じ」が出てしまっていることも事実だ、コンセプトがあまりに強いためにコンセプトだけで終わってしまっている、物語としての厚みがもっとあれば…
SFシリーズの集大成として果たしてこれで良かったのだろうか、はる・なつ・あきが同じものを共有していることに対してふゆは大きく異なるだろう、今作は出所が違うというか別の側面からの観察というか、どうしても連作の中に含めてしまってよいのだろうかと感じてしまう
まぁエロゲ界の現状を考えれば『そんな余裕ねぇよ』ということは分かるし、タイミングとして本質的なネタバレ(※結局のところ例のアレはパンケーキ型なのではないか説に落ち着きつつある現状がそれを証明している)が来る前にやってしまわないといけないということも分かる、ユーザーとして夢見過ぎなだけと言われればそうとしか言えないのでどうでもよいのかもしれない
先入観を可能な限り取っ払って見てみると物語が足りないながらもそれはそれで面白い、2年くらい間を置いてもう一度やってみるとまた違った感想が出てきそうでもある、何よりもチャレンジングだ、挑戦は何時もすごい
『もしかしたらもうこんなチャレンジングな作品が出てくることはないのかも』なんて思ったりする
エロゲが発売されなくなる…なんてことは無いだろうけどどんどん小さくなっていくことは事実だろう、そうなったら「売れる作品」しか世の中に出なくなるわけだけれど、果たしてそういう時代が来たときにはる・なつ・あき・ふゆのようなものを支える土台が残っているだろうか
インテリジェンスに愛のある世の中であって欲しい