今年の本命の一つ、期待値高すぎると拍子抜けすることが多いけど見事に応えてくれました。
蒼天のセレナリア、赫炎のインガノックと世界を同じくするライアーソフトのシリーズ3作目ですね。
今作は前2作と違ってモデルが居る人物が大量に登場しますが
元ネタ弄りは行殺新撰組の昔から連綿と続くライアーソフトのお家芸、
人物の魅力を十二分に引き出しつつも世界観に溶け込ませることが出来ているのは見事の一言に尽きます。
キャラクター
主人公は二人、メアリは猫です。原画とテキストは完全にそれを意識してるでしょう。
おっかなびっくり、けれど懸命に走り続けるまさに仔猫。
実に萌えます 大変萌えます あり得ないほど萌えます。
もう一人の主人公『M』は黒い王様。百億の諦観に身を浸しながら希望を待ち続ける人。実はヒロインです。
その他のキャラ達も大変魅力的に描かれていました。
黒に寄り添う鋼の彼女はカッコ健気だしハワード&アーシェの癒し、チャーチルの野心、ブラム&ヘンリーの友愛
等魅せられたシーンは枚挙に暇ありません。
シナリオ
仔猫が王様を救うお話。
前二作とも共通していますが根底に副題(シャルノスだと『明日』)がメインテーマとしてあり
登場人物達が物語を作っていく感じ。終盤までの各章はサブキャラ達が主役みたいなもんです。
今作は回転悲劇とか言ってるだけあってインガノック以上に悲劇要素が強いのですが
それでも『明日』に繋げていく各描写の美しさは目を見張るものがあると思います。
ただし、燃えバトルや感情のぶつけ合いといった要素はあまり期待しない方が良いです。
BGM
何よりOP曲が素晴らしい。
ゲーム中の曲も聞き惚れるレベルです。良いよ良いよケルト。
ゲームパート
雰囲気を壊すものではなくそこそこ面白いのですがセーブ出来ないのが辛い。
・
・
・
・
・
とまあ以上は全て建前でこれは仔猫を愛でるゲームでありそれで最高でした。