タイトルで「一体どんな作品なんだ？」と思いながらプレイしたら予想以上に楽しめた作品。 プレイ時間1～2時間ほどの作品でネタバレも何も とは思ったものの念のため。 そこまでシナリオ自体には触れてませんが…。 ぜひプレイしていただければ
家出をした主人公がお金に困り強盗に入るところから物語は始まる。
しかし強盗に入った家がとてもではないが裕福とは言えない家でありろくに金目のものも無かった。
そんなときに家主の女のトラ子（仕事上の源氏名）から「この家に泊まりなよ」という提案がされ、なしくずし的に同居することになるのだった…。
家族のことにより家出をした主人公と、同じく家族の過去が原因で現実から目を背けたトラ子。お互いに対人関係において精神的な壁を作ってしまう2人の奇妙な同居生活。
主人公が変わったミュージシャンと知り合ったり、怪しげな雰囲気を持つ妹と再会したりしていくなかでたびたび出てくる心理学のお話。これはどうなるのかと思ったが、2人の精神的な壁や主人公が家出をした原因など、うまく絡めてきたなといった印象。
シナリオもとても良かったですが、なんと言ってもトラ子がかわいい。 こんなにもキュンキュンきたヒロインは本当に久しぶりでした。
特に、周りの人間に対して精神的な壁を作ってしまう2人がクリスマスにお酒の力を借りて本音をさらけ出す場面は非常にグッときました。
また、その後にある、作中唯一のHシーンも素晴らしかったです。 「抜ける／抜けない」という意味では抜けないシーンではありますが、2人の距離感や想いの伝わってくるような、そんなイチャイチャしたシーンでとてもニヤニヤさせられました。
シーンの最後にしっかりピロートークがあるのもよかったですね。個人的にピロートークを大切にして欲しいという思いがあるので、とてもうれしく、好きになれました。
少し気になった、というか残念に感じた点としては、妹ズの出番が少なく、キャラとしての魅力がやや伝わりにくい点。
妹ズについて描かれている情報のほとんどが主人公からの伝聞調であり、キャラ自身が描かれているわけではないため、「主人公の視点での妹像」の方が強く伝わってきたのがもったいないかなと。
今作においてメインヒロインという位置づけがされているのはトラ子だが、妹ズも主人公にとって同じように大きく大切な存在であるため、そこの描写をしっかりしてほしかったです。
最後に、ジャンケンはチョキで勝ちました。