4よりは良くなったけど…
シリーズものの宿命として、どうしても過去作と比較してしまうし過去作が基準になってしまう
良い点
・ザマス王妃が良い悪役だった
マンネリ打破と言っていいかはわからないが、新しいタイプの悪役で面白かった
安易に改心しないのもグッド
でもあそこまで夫婦仲こじれる前になんとかしろよ国王…
・暗殺者が有能
大して面白くもないギャグ要員でしかなく正直ストレスになっていた暗殺者達がちゃんと有能になっている
バカなフリしてるけど裏ではちゃんとやることやってるタイプの道化は好き
・ヒロインがかわいい
シナリオの話は置いといてキャラとしては全員良かった
あの感じで実は性欲一番強いルキシスが好き
・話自体はだいぶ纏まっている
4の時は敵国3人衆とか政治顧問3人衆とかミノタウルスの二人目以降とか大して活躍しない割に無駄に登場人物が多い印象だったが（ifを発売する匂わせかと思ったら何もなかった）
今回はそのあたりはスッキリしていたと思った
悪い点
・主人公がイマイチ
4のときも主人公に悪い意味で人間味があって嫌だなと思ったが、今回もその印象は継続した
リーンはかなりネチネチした性格しているなと思う事が多かったし
自分もかつてリーンを裏切ったはずの近衛兵から裏切りについて叱責され、リーンからもいまいち信用されないソニアが可哀想すぎる
他の王子2人と比べて有能でモテるというのも、言ってしまえば他2人が酷すぎるだけで相対的に普通なリーンが良く見えてるだけに感じた
「部下の意見に耳を貸すのが良い主君」が一貫した作者の主張っぽいけどそれだけだとなあ
超人的なカリスマみたいなのが欲しくなる。絶倫具合はまあ超人的なんだけどね
・クマと槍のエピソードがあまりにも唐突すぎ
あそこで急に主人公が武闘派になる前に何かしら伏線が欲しいし、あれで改心しましたというのは流石にやっつけがすぎる
時間無くてシナリオ削ったのかな？と思ってしまうくらいの軽い改心だった
全体的に見てもキラルというキャラがよくわからないまま終わった
・占いが都合良すぎ
世界観一新でサキュバスがナーフされた(とはいえ搾精強すぎるが)代わりに魔術師の占いが壊れている
壊れているのにそれを上手く利用できないから他の王子が勝手に落ちていくし主人公は普通に参考にするから成功する
・ソニアがとにかく可哀想
ほぼ幼馴染の恵まれたポジションからのあの扱い…個別ルートもなんか暗殺者に出番食われてるし…
気になった点
・突然の食べ物の固有名詞
伊勢海老とかノドグロとか本当に名前出す必要あった？伊勢どこだよ
せめてイセエビってカタカナにするとかくらいしても良かったのでは
・水着のシーン
眼帯ビキニなら縦ズリしろよ！何すぐに脱がしてるんだよ！それでもズリキチかお前！
総評
ライバルを下げることで相対的に主人公を上げるタイプの不人気なろう小説みたいな話の作り方はもうやめませんか
もっとこう有能同士の戦いの末にヒロイン達がいる事により相手を上回る…みたいなのが見たい…