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bakabakamankoさんのもし「ちょっとアレ」な女子マネージャーがドラッ◯ーの「マネジメント」ぽいモノを読んだら。の長文感想

ユーザー
bakabakamanko
ゲーム
もし「ちょっとアレ」な女子マネージャーがドラッ◯ーの「マネジメント」ぽいモノを読んだら。
ブランド
フルーツJAM
得点
73
参照数
1540

一言コメント

もし「え?あ、はい」なんて言ってすぐにヤラせてくれる女子マネージャーがいたら僕はもう。

**ネタバレ注意**
ゲームをクリアした人むけのレビューです。

長文感想

なぜだろう。あっちよりこっちの方がチームが強くなっていくさまにより説得力を感じてしまった。
このゲームは、「もしドラ」と呼ばれる作品にならって私達も甲子園に行こう!と頑張る女子マネージャーの話です。
ちょっと違うのは、あっちの女子マネージャーが本屋でドラッカーさんのビジネス書を買ったのに対し、こっちの女子マネージャーは本屋で探すのが面倒なのでネットで見つけた「もしも女子校生がドラマティックなAVを作って大儲けするとしたら!?」というサイトで済ませようとしたところです。ヒロインの相川ひなたさんも最初はさすがに怪しいと思ったようなのですが、売れるアダルトビデオを作るためのマネジメントについての内容が真面目なものだったため即パクることにし、あくる日から実践することにしました。
ちなみにひなたさんには穂刈和孝くんという彼氏がゲーム開始時点でいます。キスまではしちゃってます。野球部のエースでキャプテンのカズくんと一緒に甲子園へ行きたいというのが彼女の願いです。
ヒロインはもう1人、広瀬奈々香ちゃんという女子マネージャーがいます。ファーストの羽田くんに片想いしています。ひなたと違い、予選2回戦クラスのチームが甲子園なんて無理に決まってるという冷めたキャラです。
そして、えあはいと言うキャラはいませんでした。
ゲーム冒頭でひなたはカズくんに押し倒されますが、「こんなのまだ早い」と懸命に拒みます。そんな彼女が野球部を強くしたい一心で彼氏以外の男たちの為に股を開き陰茎を握っていきます。その変わりようはとても鮮やかでした。

◇ひなたが甲子園に導くためにしたこと
=顧客に感動を与える=
甲子園へ行くことの感動の程度がわからない顧客(選手)にあなたは何に感動するかを訊いて、ひなた自身がその感動を提供し、甲子園に行けば同じくらい感動するから頑張ろうよとその気にさせようとした。
①キャッチャー今西くん
「隣りに住むお姉さんの着替え姿に感動した」と言う今西くんの為に服を脱ぐひなた→抑えの利かなくなった今西くんの要求がエスカレート→今西くんとセックス(ひなた処女喪失)→童貞喪失に今西くん感動→今西くんのとげのある性格が丸くなったことでチームの雰囲気が良くなり、自身の打撃も好調に。
ひなたはセックスで感動を与えられること及びその感動による効果を知り、以後マネジメントにおいてセックスを重視するようになる。
②部活を休みがちで元気の無い4番ファースト羽田くん
ひなたのリードで手コキ→シックスナイン→騎乗位による童貞喪失で羽田くん感動→女性恐怖症で女子マネを避けるために練習をサボっていた羽田くんがやる気になったことでチームに活力が加わった。
=顧客の意見を取り入れる=
ひなたは顧客(選手)の要望を知るために個別面談をした。
③セカンド榊原光一くん(三つ子の長男)
ひなたの「フェラチオしてあげようか?」という誘いを断り、電車内での痴漢プレイを希望。ひなたにはノーブラノーパンを指定。→バックから挿入・中出しで超感動
④ショート榊原光二くん(三つ子の次男)
M字開脚からのひなたの放尿を希望→いいなりのひなたに不満を洩らしつつ漏らしたてのまんこに指マン→正面から挿入し1分で中出し
⑤サード榊原光太くん(三つ子の三男)
乳首とクリトリスにローターに当て、オマンコとアナルにバイブを入れたままひなたに学校で1日過ごしてもらい、その我慢する姿を視姦する。→放課後の保健室で光太くんの目の前でひなた絶頂
「次の練習試合に勝ったら更に感動させてあげる」とエサをチラつかされた三つ子の大活躍により試合に圧勝。
=多くの顧客を同時に満足させる=
⑥レフト長谷部くん、センター高木くん、ライト市川くんと4P→3人は連係プレーの大切さを学んだ。
⑦榊原3兄弟と4P→更に強固な内野陣に
⑧羽田くん、補欠の佐々木くんを手コキしながら多数の部員の意見を伺ってる最中に奈々香ちゃんが部室に乱入してくる。
貞操観念の強い奈々香ちゃんに「不潔だ」となじられるひなただが、日々培ったセックスによるマネジメント論およびセックスの素晴らしさを彼女に力説する。想い人の羽田くんにも協力を要請された奈々香ちゃんは、いつしか部員たちに着ているものを剥がされ羽田くんの目の前で股を開いてしまう。そして濡れたまんこに彼の肉棒を受け入れる。痛みを懸命にこらえる奈々香ちゃんを「頑張れ!」と応援しながらオナニーを始める部員たち。自分には出来なかった「好きな人に処女を捧げる」ことを成し遂げた奈々香ちゃんへ温かい眼差しを向けるひなた。野球部は感動を共有し、更なる大きな1歩を踏み出した。※ここまでエースでキャプテンで彼氏のカズくんだけ、部内で行われている「マネジメント」について知らされていない。
チームに一層の一体感が生まれて迎えた地区予選。1回戦を10対1の7回コールドで勝利する。「結果を残してマネージャーとセックス」という目的のために猛練習に明け暮れ、努力の末身に付けた力はきっかけはどうあれ本物であり、苦戦しながらもチームは勝ち進んでいく。そして決勝戦前日。
⑨最後のミーティングと決勝進出のご褒美を兼ねて、カズくん以外の野球部員全員と2人のマネージャーがセックスを始める。佳境に入ったとき、帰宅したはずのカズくんが戻ってきてしまう。ザーメンまみれのひなたに唖然とするカズくん。
絶望し、逃げるように去るカズくん。それをザーメンまみれの全裸で追うひなたさん。ひなたを「汚れている」と非難するカズくんに彼女は言い放つ。「アナルはまだ誰にも許してないから、初めてだからここに入れて」と。バイブを入れた経験があることは黙っておくひなただった。※カズくんの立ち絵が途中からなぜか「穂刈」でなく「榊原」に。
⑩ピッチャーのカズくんとアナルセックスを夜明けまで
気力充実し、チームの皆と和解したカズくんの大活躍により完封勝利で甲子園出場を決める。
⑪甲子園での1回戦。大量リードを奪い湧き上がるベンチ内でエースのバットをしゃぶる女子マネージャーの姿があった。

「セックスで野球部をマネジメントして甲子園へ」というひなたの作戦は見事に成功しました。一方で快感に浸りすぎて「セックスをマネジメントする」という間違った方向へ行ってしまうこともあり、そうなると甲子園へは辿り着けません。
誰の子かわからないままお腹を大きくさせてカズくんと屋上でセックスしたり
夜の公園で不特定多数のおじさんに見られながらピアスされた乳首を弄られつつ三つ子にバイブ責めされたり
合同練習と称して剣道部員とセックスしたり(奈々香ちゃんも一緒)
入部テストとして新入生とセックスしまくったり(奈々香ちゃんは隣りでフェラ)

・CG 22(差分込み142)
・シーン 16
CG数やシーン数にはキスだけのものや胸をちょっと揉むだけのものも含んでいます。シーンの尺は短めに感じました。
卑語はテキスト無修正で音声がP音消しという私にとって許し難いやり方でした。
男キャラが野球部だけでも大勢出てきますが、名前が違うだけで全員目線の無い同じ絵でした。Nornの「マネジ!イキます!! ~膣予選に賭けた夏2008~」みたいな感じです。

本家の方はアニメを見ただけなのですが、キャラデザは遠いものの「女子マネージャー」「マネジメント」「大切なものをなくす」「決勝戦直前のアクシデント」「甲子園出場」といったポイントは共通していました。エンド後にSpecial Thanksとしてピーター・F・ドラッカーの名がクレジットされていました。単に「もしドラ」を参考にしたのではなく、ドラッカーの著書を基にしてアプローチされたもう1つの作品になっているような感じもしました。
女子マネに抜いてもらうというシチュに興奮してしまう性質の私には元ネタはあまり関係なかったみたいです。特に最初の2人(今西くん・羽田くん)とのシーンはマネージャーにしてもらうというドキドキが味わえて良かったです。彼氏がいる女の子とやっちゃうというほのかな征服感もおまけされて楽しめました。
羽田くんをひなたに寝取られたような形になった奈々香ちゃんがキレるシーンとか楽しみにしてたのですが無くて残念でした。

野球の描写はアニメ以上におざなりだったのでその実力は測りかねますが、選手たちが異様にやる気になり異常に結果を求める様子だけは物凄く伝わりました。女そしてセックスにより、本能を呼び覚ました男たちは別人のようにグラウンドで躍動したことでしょう。試合に勝てば女とやれる、彼女のいない若人にとってこれ以上のモチベーションはないのではないでしょうか。女にモテるために懸命にオシャレしたり話術を身に付けたりするのと同じように、部員たちは必死な思いで野球技術や体力の向上に励んだことでしょう。それもこれも結果を出せば確実にヤラせてくれる女子マネージャーがいればこそです。男にとって不可能を可能にする切り札として、女という存在は大変相応しいのではないかと思いました。私もエロゲをクリアするためなら睡眠時間を削りますし、画面の向こうの嫁を手に入れるためなら後先考えずに多々買うことも厭いません。
女は恋をすると美しくなるといわれますが、男は勃起をすると射精に至るまで信じられない行動をすることが出来るのです。
女とやりたいと願う心は生殖本能に繋がり、ヤレるかヤレないかは男にとってはシャレでもなんでもなく生死を賭けた戦いといえましょう。体を張って男の闘争本能を点火させたひなたは間違いなく名マネージャーだと私は思うのです。
あっちよりこっちの方がチームが強くなっていくさまにより説得力を感じたのは、最初から最後まで野球と野球部員への愛と甲子園への憧れにブレがないひなたの心に理由があったのかもしれないと、今の私は思ったりしています。




~さらにどうでもいい感想文~
アヌメの最終回で、ノーパンツをティームの方針として掲げていたのにもかかわらず、試合であっさりセーフティパンツを決めていたのは勘弁して欲しかったです。パンツを否定しておいて都合のいいところでだけ利用するやり方はちょっと汚いんじゃないかと思いました。あれだけパンツ拒否の姿勢を示しておいて実は入念にパンツ練習をしていたということでしょうか。ノーパンツ自体は「あり」だと思いますが、それが作中で徹底できなかったことは作品として敗北なのでは思いました。程高の監督が相手の敬遠四球をなじる場面がありますが、フルスイングから逃げてノーパンツ作戦を捨てたティームの人間に言わせる台詞として適切ではないなと思いました。
ああいうシーンやセリフを書いてしまう人はとりあえずスパイク履いて吐くまでベーランやってきてほしいです。
※パンツ=バント